消費者行動をON、OFF、ニュートラルという3つの状態と複数の消費者間におけるそれらの状態の相互作用について引き続き考えてみたい。
一方で、消費者2が消費者1よりも優位にある場合や優位にあると思う場合は、消費者1のOFF・ON型のコミュニケーションは、消費者2の寛容さによって受容されるが、消費者1の期待には応えないことが多くなる(あるいは消費者1のOFF型の心理に直接対応して消費者2はOFF・OFF型となる)。消費者2の反応はON・OFF、あるいは、OFF・OFFとなる。
例えば、陶芸家が自作の陶器に対して世間である程度の評判を得たとしよう。恩師に自分が焼いた湯飲みを贈呈する場合、恩師の対応はON・OFF、つまり、「頑張っているようだが、まだまだ」、あるいは、OFF・OFF、「その程度でいい気にになるのは100年早い」となるであろう。
これは陶芸家、つまり、消費者1の心理や潜在的能力にも関わる問題である。この陶芸家(消費者1)の才能が、現在の評価を受けるのが限界である場合は、消費者1のコミュニケーションはニュートラル・ON型として恩師である消費者2に受け入れられて、消費者2のON・ONあるいはニュートラル・ONという態度につながることもあるだろう。あるいは、厳しい恩師には全く評価されずにOFF・OFFという対応を受けるかも知れない。また、恩師には評価されないが、頑張っているのだからといってOFF・ON型の慈悲を受けることもあるだろう。
消費者1のコミュニケーションがOFF・ON型かニュートラル・ON型かを決めるのは、消費者1の心理、あるいは、より深い深層心理が表す消費者1の能力や才能と行動との適合性である。それらについての自己の判断と相手の判断によって消費者1と消費者2のコミュニケーションの形態が決まる。コミュニケーションは消費者1の適性とそれに対する消費者1と消費者2の判断の結果として行われる。 (次回に続く)
【V.スピリット No.61より】
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