運営管理とは、原材料、加工、生産物の関係、関連、流れなどを図表やイメージによって表現すること、実際の数値によって数量化すること、潜在的な関係、組合せ、順番やその他の可能性を分析することによって、最適な効率と効果を生み出す作業だと言える。
組織における重要な資源として、人、モノ、金、情報が取り上げられることが多い。経営とは、これらの経営資源を管理すること、活用すること、絶えず改善することだと言える。これら重要な経営資源を管理、活用、改善するためには、各資源の状況を把握する必要がある。これら資源の状況を把握するためには、個々の要素の関係、関連、流れを図表や絵などによって視覚的に表現すること、状況を数値で把握することが効果的である。
長年の経験による勘などに頼ることも出来るが、明確に説明出来ない場合は、組織的な計画や実行が困難になる。現場に合った組織運営を実現するために運営管理(オペレーション・マネージメント)が必要になる。
組織の運営において、経営者の判断や指導力など経営者個人の力、経営者や経営陣を取り巻く社員などとのコミュニケーション、顧客や取引先などその他の利害関係者とのコミュニケーション、個々の構成員の知識や技術、個々の構成員の心理やモチベーションに影響する組織文化など属人的なソフトな要素が問題になる。また、経営戦略、組織構造、取引関係、マニュアル化出来るような社員行動基準、作業手順、生産工程などハードな問題もある。このようなハードな問題の中で、より川下の問題、つまり、具体的に人が手を動かす作業、あるいは、機械によって製品を作る活動などにおいて運営管理が必要になる。
運営の管理は、投入物(原材料)、加工作業、最終的な生産物の管理である。これらを物質的、あるいは、数量的にとらえることが出来る。物質的にとらえる場合は、どんな原材料が必要で、どの様な加工を施し、最終的に何を生産するのかが問題になる。
また、原材料をどの様に組み合わせるのか、あるいは、どんな順番で組合せるのか、それをどの様に加工して、あるいは、どんな順番で加工して、製品を作るのかが問題になる。これらは原材料のリスト、加工作業のリスト、生産品のリストとして、または、個々の要素の絵やイメージなどで表現出来る。また、原材料が加工されて製品となる段階的な流れを図表化することが出来る。
例えば、自動車という生産物に、タイヤ、エンジン、車体という3つの原材料とそれらを取り付ける単純な作業が必要だとしよう。このような車の生産は次のように表現することが出来る。
原材料: 車体、タイヤ、エンジン
加工作業: 車体設置、タイヤ配置、エンジン配置
生産物: 自動車
製造工程を写真や絵、あるいはイメージとして表現することも出来る。また、車体にタイヤを並べて取り付け、さらにエンジンを取り付けて自動車を生産するという作業の流れを図表で表現することが出来る。
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V.スピリット 総集編
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