直感は、有望な仮説となり、それを検証することによって、より適切な結論を得ることが出来る。一種のシミュレーション結果の価値は高いのではないか?
現在の私の投資成績が良いかと言えば、市場の流れに乗っているだけ、あるいは運が良いという側面もあると思うが、市場平均並みの成績を上げられていると思う。投資成績とは別に、国内外の株式、債券・金利先物の取引経験などから、分別のある投資が出来るようになったと思う。多くの経験をして、どのような局面が「買い」でどのような局面が「売り」か、それが正しいかどうかは別として、私なりの投資基準を持つことが出来ているように思う。このような投資判断においても直感的な思考に利用している。
ビジネスではスピードが重視される。環境の変化にあわせて、素早い判断や決断が求められる。別の考え方をすれば、素早い判断や決断が出来ないものは誤った結論へつながることが多いからでもあるだろう。様々な可能性や代替案を考えて、多くの妥協の結果導き出された結論は、誤った結論、あるいは、誰の責任も問うことが出来ないものである代わりに、力のぬけた当たり障りのない結論、結局、無益な結論である場合も多いことだろう。
絶対的な「正解」や「不正解」がない世界で、導いた結論に対するコミットメントも重要である。「思い入れ」や「こだわり」、場合によっては軽い「勘違い」なしに正解も不正解もない中で導いた結論を「正解」にする力、行動や創意工夫は生まれ難い。
直感は、有望な仮説となり、それを検証することによって、より適切な結論を得ることが出来る。
訓練された直感の作用によって導かれる結論、一種のシミュレーション結果の価値は高いのではないだろうか?
【V.スピリット No.12より】
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