/家にいても、世界はつながっている。世界には、いろいろな道があり、街や村がある。そして、それらは、いま、自宅に居ながらにして、パソコンという窓から眺めることができる。時節柄、いろいろ我慢すべきこともあるが、気分を変えれば、楽しいことはいっぱいだ。/
西域南道は、タクラマカン砂漠の南側、崑崙山脈の麓を西にカシュガル市まで行くもので、この道は、ここから南西にアルプス山脈を越えて、スライマン山脈の東側、インダス河上流カシミール地方、ペシャワール市に出る。だから、これは厳密には、アジアとヨーロッパをつなぐシルクロードではない。しかし、玄奘やマルコポーロも、このルートを使っている。最悪の山道だが、中央アジアの治安の悪さを考えると、山村と無人の谷を抜ける方がまだましだったのかもしれない。
googleだと、これらの道が衛星写真で見られるだけでなく、3Dのバードビューで谷沿いを駆け抜けられる。そして、要所ごとにけっこう360度の画像もあって、途中の街や村の観光も。それどころか、探検家気分で、すでに崩れた廃道をたどってアプローチしてみたり、消えた幻のオアシス都市を探してみたり。そして、いま、最新の物流が、日本からスペインまで、走り抜ける。それは、どこのどんなところを通るのか。
家にいても、世界はつながっている。世界には、いろいろな道があり、街や村がある。そして、それらは、いま、自宅に居ながらにして、パソコンという窓から眺めることができる。時節柄、いろいろ我慢すべきこともあるが、気分を変えれば、楽しいことはいっぱいだ。
解説
2019.04.02
2020.11.07
2021.08.04
2022.01.04
2022.01.13
2022.02.01
2022.02.22
2022.03.02
2022.04.21
大阪芸術大学 哲学教授
美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。