絶えることのない学校でのイジメ事件。意味不明な、加害者の子供の将来やら人権をタテに犯罪をもみ消そうとする学校や教育委員会。不祥事があっても責任を取らない日本の組織は、公務員など組織が巨大になればなるほど、トラブルがあっても誰も責任を取らずに済むようです。
・旭川イジメ事件もコロナ対策COCOA失敗も同根
真冬の北海道で凍死した女子中学生が、実は自殺に追い込まれていたと報道される旭川市立中学校。学校側はイジメと認識していないという、イジメ事件で通例となる理由で責任を回避しようとしているようです。文春の報道を読む限り、イジメ相談を加害者にも開示してしまうなど、学校側の対応にはきわめて不適切と思われるものがあるようです。
厚労省が4億円近い予算を投じた、コロナ接触者を追跡アプリ「COCOA」は、ソフトのバグによって機能しないトラブルが発生しました。しかもそのトラブルが4ヶ月放置されていたことが明らかとなったのでした。コロナの切り札が機能せず、しかも多額の予算を使っておきながらトラブル放置。厚労省も発覚後ただちに調査を行い、その検証報告で「(アプリなど)IT知識欠如と対応を業者任せにしたこと」を認めました。
問題はその責任の取り方です。取材も拒否して逃げ回っているとしか見えない逃げ回る中学校の校長や、田村厚労相、本件担当のIT副大臣平将明氏といった政治家の責任はもちろんですが、厚労省の樽見次官、正林健康局長は厳重注意だそうです。
これで終わり?なんですか???
・サッカー部員飲酒事件再犯!イジメ事件の責任は?
奈良県立山辺高校で、サッカー部員が2月に飲酒していたことが判明しました。この高校では、昨年末に全国大会を控えていたサッカー部員が寮で飲酒をしていたことが発覚したものの、その後再発防止の特別指導などをし、それでも反省が不十分だったと判断された2人以外が全国高校サッカー選手権に出場しました。
私はこの学生への懲罰を巡るAbemaTVのニュース番組に出演しました。当初出場辞退はやりすぎと思ったものの、高校スポーツは教育の一環であり、社会のルールを教育する機会でもあり一定の理があること。それより高校やチーム運営を一任されていた企業が互いに責任をなすり合っていることが問題ではないかと述べました。「再発防止の特別指導などをし、反省が不十分だったと判断した2人を除いて、全国高校サッカー選手権に出場」させた結果、2ヶ月後にその当事者であるサッカー部員が再度飲酒をしたというのです。この結果、犯行に及んだ部員4名は転校することになりました。
これで終わり?なんですか???
・公務員の責任を追いかける方法
公務員など大組織ではアホみたいにたくさんの稟議書が回りまくります。その問題の関係者は当然としても、およそ自分には関係無いようなどうでも良い書類にまで、特に管理職には稟議が回ります。「見たよ」サインとして押印されるのですが、これこそが責任を追う最大の証拠となります。
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2009.02.10
2015.01.26
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。