ロジカルシンキングブームが去ってから長いものの、ビジネスプランニングにおけるロジカルシンキングには大いなる誤解や形式に偏った理解がよく見られます。ビジネスプランニングにおけるロジカルシンキングとは何なのか?何でないのか?誤解や偏った理解を含めて概観しつつ本当に使えるやり方を明らかにしていきます。
知りたい病とは、「調べているうちにどうすればいいかわからなくなる。目的をはき違える。自分が何を考えているかわからなくなる。時間切れになる。」という病です。企画職としては初歩の初歩です。
事業会社であれば、ちょっとした調べものを上司に頼まれることは日常茶飯事です。上司に頼まれたことをなんとなくやっているうちは、それほど頭を使わないかもしれません。しかし、自分が企画をしなくてはならず、そのために調べものが必要な状況、自分で調べなくてはならない。こういうケースだと少しだけ高度になります。
今はインターネットがあるので、相当楽です。検索すれば、情報が手に入る。楽がゆえに、単に簡単なことを調べるだけでは、価値はないことが多くなっています。
情報はインターネット上に溢れているようにも見えますので、わざわざ図書館などに行くことも少なくなったでしょう。今時は、ネットリサーチ会社と契約していれば、ブラウザ上で簡単にアンケート調査ができますね。
新聞記事であれば、日経テレコンがあります。検索すると、一気に過去の新聞記事、雑誌記事が出てきます。パブリックなデータは官公庁や特殊法人のホームページで公開されています。加工しやすいようにエクセルの表形式でダウンロードできます。
しかし、特殊な情報の場合、そもそもネット上に情報がない場合もあります。専門的な内容だと、間違いがあるとまずいですので、専門書をあたらなくてはならない場合もある。インターネット上で情報があったと思うと、概要しか出ておらず、詳細は「○○総覧」のような報告書を当たらなくてはならず、しかもそれは絶版になっているなどといった場合もあります。
そうすると国会図書館や、ジェトロの図書館などの公営の図書館や、民間のリサーチ会社が運営する有料図書館などで調べて、該当箇所をコピーしたりする。これがまた重労働だったりします。
国会図書館は東京であれば、国会のすぐ近くにあります。最寄り駅は永田町、国会議事堂前。関西だと、奈良の生駒から約1時間というちょっとした僻地にあります。ジェトロの図書館は東京だと赤坂のアークヒルズにあります。
この近くにオフィスがある方はいいかもしれませんが、そんなにオフィス環境に恵まれている方はまれでしょう。出かけるとなると1日仕事です。しかも、コピー(有料)には長蛇の列がある場合も多々あります。要領よくやらないととてもじゃないが、生データすら手に入らない。
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ロジカルシンキングを越えて
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。