経営戦略構文100選(仮)/構文18:シナリオプランニング

画像: ぱくたそ

2017.12.14

経営・マネジメント

経営戦略構文100選(仮)/構文18:シナリオプランニング

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

経営戦略の基本的な内容を解説していく内容です。構文という意味はバラバラに読んでもそれなりに意味がわかって読める、定型化されているということですが、読み物としてもそれなりに読めることを目指します。

自社の内部のクリティカルなケイパビリティに影響を与える業界構造の変化を考える。そのオプションを明らかにするわけです。

その外部環境の変化オプションごとに、⑥各シナリオについて競争優位の源泉を確定する、という作業が出てきます。

当然ですよね。外部が変わって自社の競争優位の源泉が変わってしまう。もともとの環境ではこのプロセスが競争優位の源泉だったのに、違う環境では全く違ったプロセスが競争優位の源泉になったりする。この外部環境の変化に伴い、自社で重要だと考えるべきプロセスが変わるダイナミズムがイメージできますでしょうか?ここが分かっていればシナリオプランニングの重要性も分かるわけです。

そして最後に、⑦各シナリオについて競争業者の行動を予測する、です。業界構造の変化前の競争優位の源泉と、変化後の競争優位の源泉は各社で違うわけで、競争優位の源泉が違えば企業のアクションが違うはずです。

SWOT的に言えば、「機会に強みを掛け合わせてアクションを決めよう!」とおっしゃる方々がたくさんいますよね。じゃあ、強みが変わったアクションも変わるはずですよね・・・。

そうすると、ざっくりですが競合に対しても分析しないといかんわけです。まあ、自社でやるにはよっぽどの経営企画リソースがないと無理でしょうけどやる意味はあるでしょうね。役員が合宿してやるレベルです。しんどいでしょうけどね・・・。まあ、そういう時にコンサルタントがファシリテーターというかモデレーターみたいな形でいると便利ですよね、と。

私は面倒なので自分で作って社長にだけ見せるスタイルの方が好きですけどね。カネは貰いますが、戦略を自社で考えられるレベルのスタッフをそろえるのは至難の業ですからね・・・。

以上が実施のプロセスになります。

今、読み返してみたら今回は長いですね・・・。長すぎる。

そしてやろうとすると難しい。やってみて無理そうだったら外注した方がいいと思います。私に限らず、まともなコンサルタントであればできるもんだとは思うので。

それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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