2016.11.24
「うちの子介護はじめてノート」~「うちのこは、お風呂に入れてええんかい?」の声にお答えします~
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
7歳以上のシニアと呼ばれるイヌが全体の54.6%、猫では42.1%となり、ペットの高齢化が進んでいます。シニア期にさしかかると、「昨日できていたことが今日できない」ことが、少しずつ増えます。場合によっては飼主さんの介護が必要になります。今回は入浴に関する悩みに対し、どのような点に気をつけるのかをお伝えします。
■老齢犬にシャンプーや入浴をさせる場合、気をつけること6つ
質問された飼主さんのうちの子だけではなく、老齢犬のシャンプーでは6つの気をつけることがあります。
1)シャンプーは暖かい日を選ぶ。寒い時期は部屋をあたためる
2)入浴はかなりの体力を消耗するので、うちの子のようすを見ながら行う
3)お湯はぬるめに設定し、湯気が立たないようにする
4)シャンプーは動物用の低刺激性のものを使用する
5)手際よく入浴させる
6)マットなどを敷いて滑らないようにする
■完璧を目指さない
多くの場合、うちの子が若いときは、シャンプーをして入浴させ、毛を乾かしてカットまでを一連の流れを問題なくできたのではないでしょうか。老齢犬になると、この一連の流れを一度にすることが難しくなります。
うちの子を入浴させているときいつもよりも疲れている様子が見えたときには、シャンプーが途中であっても手早くすすぎ、早めに切り上げてタオルで体全体の水分をよくふきとり、休ませることが大切です。
質問の飼主さんのうちの子は、心臓の薬を飲んでいるためシャンプーや入浴方法は専門家の指示を仰いでからシャンプーをしましょう。なぜなら、シャンプーの仕方によっては、具合が悪くなることがあるからです。繊細なケアの元、シャンプーや入浴をさせる必要があります。
■介護には絶対はない
介護方法は、解剖学、生理学上で「こうしたほうがいい」ということはありますが、絶対にこうすべきというものはありません。なぜなら、そのご家庭やうちの子をとりまく環境、うちの子の体の状態によって、変わってくるものだからです。
つまり、介護は「うちの子に合わせ、試しながら組み合わせるもの」です。それゆえ、この記事に書かれていることがあなたのうちの子にぴったりと当てはまらないケースがあります。その際は、まずは、かかりつけの動物病院にご相談ください。
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「うちの子介護はじめてノート」
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武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ