近年のLINEの普及スピードには目を見張るものがあります。そんな中、マーケティング活動のチャネルの一つとしてLINEの活用を始める企業も多くなりました。もともとは個人間のコミュニケーションを主目的に普及したLINEですが、多くの企業が「友だち」を獲得し、また一方で失ってもいます。
では、LINEユーザーが企業アカウントと「友だち」になる理由や、あるいは、「友だち」を辞めてしまう理由はどこにあるのでしょうか?エクスペリアンが独自に調査した結果から、LINEの企業アカウントに対するユーザーの姿勢についてご紹介します。
企業アカウントと「友だち」になる理由は?
「友だち追加でスタンプ無料ダウンロード」。皆様もご存じの通り、LINEのコミュニケーションで欠かせないツールであるスタンプは、やはりユーザーにとっても魅力的なインセンティブとして企業アカウントを追加する動機になりやすいようです(48.7%)。また一方で、自分が気に入っている企業・ブランドだから「友だち」になるユーザーも多く存在しています(55.9%)。
この結果から、「友だち」の入り口は、「企業に対するユーザーのロイヤルティの高さ」と「インセンティブ目的」の二極化になっていることが伺えます。
「友だち」付き合いをやめる理由は?
せっかくできた「友だち」なら、付き合いは長く続いて欲しいものです。しかし、ユーザーはこちらの思うように行動してくれるとは限りません。では、どのようなときに友だち追加した企業のアカウントをブロックしたり、削除したりしてしまうのでしょうか。インセンティブで瞬間的にひきつけたユーザーが、インセンティブさえ獲得できればアカウントへの興味をなくし、ブロックや削除といった行動に出る可能性が高いのは容易に想像がつきますね(32.7%)。
では、スタンプなどのインセンティブでユーザーを獲得するのは全く無駄な行為なのでしょうか?例えば、ユーザーが友だち追加を行った際の最初のアクションとして、クーポンなどの配布を行えばそのアカウントと「友だち」でい続けることのメリットが理解でき、継続してコミュニケーションが望めるかもしれません。
さらに、アンケート結果からはインセンティブ以外の理由も見てとれます。
例えば、コミュニケーション頻度が高く、しつこいくらい通知が来る(13.3%)。それなのに、欲しいと思える情報は少ない(14.8%)。こういった状況に嫌気がさし、企業アカウントをブロックするユーザーも少なくないようです。
ユーザーのニーズを満たせるようなコミュニケーションでなければ、ブロックや削除の憂き目にあうのは仕方ないことかもしれません。LINEに限らず、ユーザーが求めるコミュニケーションの根本は、「自分にメリットがある」ことが重要なのでしょう。
多くの「友だち」をロイヤルティの高い「心の友」にするために
適切なコミュニケーションは、①いつ、②誰に、③なにを、④どのような手段で届けるか、という点が重要です。
LINEというツールが「④どのような手段」に当てはまるとして、企業が注力すべきは、①~③の上位の部分に集約されます。「友だち」となったユーザーを、いつしか企業にとっての「心の友」とできるよう、LINEで接点を持ちながら何をするべきか……今後の施策を考えるうえでのヒントとなれば幸いです。
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チーターデジタル 株式会社
チーターデジタル株式会社
1999年12月設立。グローバルでクロスチャネルマーケティング支援を行うチーターデジタルグループとしての強みと、日本国内での累計5,300社以上の取引実績を生かし、マーケティングサービスを軸に事業を展開。マーケティングオートメーションやメールマーケティングソリューション、およびそれらに関連するコンサルティングサービス・導入支援・業務分析などを提供しています。