2016.09.20
プロが教える!明日からウサギと暮らすため講座 「ウサギはお風呂に入れないですよね?」「入れられるわよ。○○ができれば」
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ウサギと暮らすことがはじめての「ボク」が、ウサギのプロであるウサギカフェ店長「武田さん」に、ウサギについて教わってゆきます。この記事を読めば、「ウサギってよくわからない…」から、「ウサギのことならわたしに聞いて!」となることを保証します。今日の内容は、今までのウサギに対する「あなたの常識」を覆すことになるでしょう。
■ある日、あるウサギカフェでの話
ボク 「この子ウサギ、毛が長くて白いですよね。イヌのようにお風呂にいれる必要はありますか?でも、ウサギはお風呂に入れちゃいけないと、どこかで聞いたことがあるんですが、そうなんですか??」
武田さん 「基本的にはウサギにはお風呂は必要ないけれど、入れることはできるわ。もちろん、ウサギの性格によるけれど、たいていは少しずつ順に慣らしていけばできる。」
ボク 「え、そうなんですか」
武田さん 「そうよ。ただし、皮膚と毛をしっかり乾かすことが大切。なんにせよ、この講座を聞いたからといって、いきなり一緒にお風呂に入っちゃダメよ!」
■ウサギの皮膚や毛ってどうなってるの?
ふわふわの毛に覆われているウサギたち。毛をかき分けると、薄いピンク色の皮膚が見える。皮膚は薄くて、耳の後ろあたりは、ネコのようにつかめるわ。走り出しそうなウサギを止めるときは、がっちりつかんでも大丈夫。ここは痛くないのよ。
犬もそうだけど、短い下毛(アンダーコート)の上に、下毛や皮膚を守るための長い上毛(オーバーコート)が覆っている。
毛の短いウサギでも、定期的な毛の手入れは必要。手入れといっても、難しく考えなくていいの。手で体をなでてあげるだけでも、抜け毛はとれるし、体の変化がわかるから、是非やってあげてね。体の変化というのは、例えば、できものがあったり、ケガを見つけたり、そういうことね。
ただし、毛の長いウサギは、手で撫でるだけではだめ。フェルトのように絡まって、ひどい毛玉になる。だから、毛の長いウサギは小さな頃から道具を使ってのブラッシングに慣れておいてもらう必要があるのよ。ブラッシングの時間が楽しくなるように工夫ができるといいわね。
ウサギには人間にはある”体熱発生装置”である褐色脂肪細胞がないので、寒がりで、寒くて震えるわ。暑いのも苦手だけど、あまり寒いのも苦手だから、室温には気をつけてあげてね。
■ウサギに服を着せるって、どういうこと!?
ウサギには、立派な毛があるので基本的には服を着せる必要はない。ただし、外にお散歩に行く場合は、何もつけていないとどこかへ行ってしまうから、ハーネスをつけることをお勧めする。
うさぎのお散歩のことを”うさんぽ”というのよ。ハーネスは、もともとは馬具の一種のこと。馬をしっかりとらえたり、コントロールするための道具なのだけど、ウサギのハーネスもそれに近い。ウサギに首輪をつけている方も見たことがあるけれど、お外の場合なにがあるかわからないので、しっかりとしたハーネスをつけてほしい。
お洋服は、お散歩の目的ではなく、イヌやネコと同じように、ファッションとして着せる場合もあるけれど、手術跡をなめないように隠したり、癖でなめたりかじることを防いだり、することもできる。
ウサギにオムツをつけるのは難しいけれど、体になにかつけていることに、小さなころから慣らしておくことをお勧めするわ。のちのち必要なときに、ウサギも飼主さんもストレス少なく楽になるからね。大きくなってからだと、受け入れられなくて食欲がなくなってしまうこともあるのよ。
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プロが教える!明日からウサギと暮らすため講座
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ