2016.08.09
愛犬・愛猫の長生きの秘訣とは…?「うちの子に嫌われないホームデンタルケア」~「ホームデンタルケア」を受け入れてもらおう~
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
3歳以上のイヌ・ネコの80%以上が「歯周病予備軍」といわれています。この予防には歯磨きはじめ「ホームデンタルケア」が大切です。今日は、”うちの子”に「ホームデンタルケア」を受け入れてもらうための「5つの約束事」についてお伝えします。
■「ホームデンタルケア」を受け入れてもらうための「5つの約束事」
- 歯周病、痛みがある場合は、治療が優先
- いきなり歯ブラシは絶対ダメ!
- すこしずつ、すこしずつやる
- いやがったら、無理しない
- 大げさにほめまくる
ひとつずつ、説明しますね。
1.歯周病、痛みがある場合は、治療が優先
自分に置きかえて想像してみましょう。
痛みがあるところに、わけがわからない長いもの(歯ブラシ)を急に突っ込まれたら、痛いし、その前にとても怖いですよね。
イヌは「こういう理由だから、こうなって、こうなる」という考え方はしません。つまり、「歯石が出来るから、歯ブラシを使って、歯を磨かれる」というつながりが頭の中にはできないのです。わけがわからない長いもの(歯ブラシ)を突っ込まれたら、すごく怖いし、痛かった。だから、次にまたされたら、同じことが起こる。だから、嫌がるし、酷いと本気で噛みつき、歯ブラシをバラバラにします。イヌからすると、当然の反応なんです。それを飼主さんが「嫌がる」とおっしゃるだけなんです。
今まで「ホームデンタルケア」をしたことがない、またはあまりうまくできていないなと思われる飼主さんは、是非、かかりつけの動物病院で、”うちの子”の口の中をチェックしていただいてくださいね。もし、歯周病・痛みがある場合は治療が優先です。
2. いきなり歯ブラシはダメ、ゼッタイ!
これは、絶対に、絶対に避けてください。わたしたちヒトは、小さな頃から歯ブラシを使って歯を磨くことを知っています。しかし、動物は歯磨きをする習慣そのものがありません。はじめての時に嫌な記憶が残ってしまうと、その後も嫌がるようになってしまいます。動物の場合は「はじめて」が肝心なのです。
3. すこしずつ、すこしずつやる
どれくらい「すこしずつ」かというと、「3ヶ月かけて歯ブラシを使って磨けるようになる」というイメージです。驚くほど「すこし」ですよね。「歯ブラシは怖くないものだよ」と、うちの子に知ってもらうことよりも、もっとずっと、小さなこと、小さなことからはじめることのが大事です。
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「うちの子に嫌われないホームデンタルケア」の基本とコツ
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ