「うちの会社には行動力が足りない」 よく聞く言葉だが、課題意識のない行動ほど、おかしな結果になることが多い。
ここで勘違いしないでほしいが、問題といっても、自分の売上や利益、昇給などの問題ではない。自社の営業の売上不足や業績の不調など、顧客は知ったことではない。問題というのは、市場や顧客が抱える問題だ。
自分の能力不足を棚に上げて、会社への不平不満や言い訳に終始するビジネス・パーソンは、圧倒的にこの意識に欠けている。自分は問題解決の人間だという意識がないため、組織が自分に対して何かしてくれるものだと思っている。
極論すれば、何も解決できないビジネス・パーソンはその会社にいる意味すらない。
相手の課題に真摯に向き合えば、相手の会社の問題だけではなく、担当者個人の抱える問題にぶち当たることもあるだろうが、むしろそうなるべきだ。
個人間の信頼関係は、すべてに優先されるからだ。
日頃から、本当の問題や課題がどこにあるのかという意識を持って、行動している人は、ここぞというときの力がまったく違ってくる。プランの質において、そうではない人とのレベルの差が明らかになる。
いわゆるクリティカルシンキングということになるのだろうが、常に、課題からスタートさせるPDCAのプロセスをうまく機能させることができる人は、日ごろから忙しく、問題解決の提案が追い付かないことも多いかもしれない。
だが、いざというときには、普段の問題意識の高さが、有効なプランを生む可能性は非常に高い。
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2016.04.23