採用活動において、数値目標の設定はとても重要な要素です。自社で採用にまつわる過去の数値を管理していないという場合は、まず過去の募集経路ごとの応募数、書類通過率、面接合格率、内定承諾率などの数字を出してみることから始めてください。
もしも、前年と比較してどこかの移行率が落ちていたとしたら、そこには何らかの原因があるはずです。市況が回復して競合が採用強化している影響で他社に候補者を取られてしまっていたり、個別に送っているスカウト文面がそのときの市況や候補者の意向と合っていなかったりと、さまざまな原因が考えられます。これらの原因に対して仮説を立てて対策を講じ、検証を重ねることで、最終的な入社者数を必要なだけ確保できるようになります。採用の成功は、このように採用プロセスの数値管理から始まるのです。
補足として、事例2には改善すべき点があります。この事例の場合、1次面接の過程から、求人広告による候補者数とスカウト送信による候補者数を合わせて管理してしまっています。合算してしまうと、募集経路ごとのパフォーマンスを計測できないため、詳細な分析もできなくなってしまいます。以後の採用のためには、事例3のように、募集経路ごとに正確な数値管理をおすすめします。
上記3つの事例の移行率は、必ずしも御社のそれと同じとは限りません。母集団を形成するために集める人数やスカウトを送信するなどで声がけをする人数は、会社の規模やブランド力、求人の募集内容によって大きく変わってきます。そのため、他社事例はあくまで参考とし、自社の採用においてこれらの移行率を継続してウォッチすることで、改善に取り組む必要があるのです。
文:冨田有香
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