双子並びに多胎児の育児がしやすい環境づくりを考える日をと制定されました。ふたごは確かに育児が大変そうですが、おもしろそうでもあります。
今日、2月5日は「ふたごの日」です。
双子並びに多胎児の育児がしやすい環境づくりを考える日をと、愛知県豊明市の双子グッズの専門店である株式会社ベラミが制定しました。ちまたには12月13日も「双子の日」として流布していますが、日本記念日協会には2月5日の方だけ登録されています。子どもをひとり育てるのも大変なので、双子や三つ子の育児はさぞ大変だろうという想像は難くありません。「多胎児の育児がしやすい環境を考える日」というのは、確かにあってもよい日のような気がします。
さて、育児とはあまり関係ありませんが、ふたごについては常々不思議に思っていることがあります。中高年になってもそっくりな一卵性双生児の存在です。人は遺伝子だけでなく、生活環境などで顔形や趣味嗜好が変わるものではないのでしょうか。たとえ子どもの頃に同じように育ったとしても、違う大学に行き、違う仕事に就き、違う人と結婚し、まったく違う土地で違う生活をしているのに、そっくりなふたごがいたりするのはなぜなのでしょうか。
友人の結婚披露宴で新婦のお母さんがふたりいて、混乱を招いたことがあります。お母さんがふたごで、同じように黒留袖を着て同じように髪を結っていることもあって、ほとんど見分けがつかないほどよく似ていたのです。聞けば娘である新婦も「よく間違える」といいます。普段は互いに遠方で暮らしていらっしゃるそうなのですが、洋服の選び方だけでなく、髪形や化粧品まで似通ってしまうそうです。自分に似合うものを選ぶのだから当たり前なのかもしれませんが、なんとなく不思議な気がしてしまいます。
ふたごを持つ親御さんは、子どもたちがどんなに似ていても必ず見分けられるといいます。なのに、子どもの方からは見分けられないと言うのもおもしろいですね。映画や演劇にもなったエーリッヒ・ケストナーの児童小説「ふたりのロッテ」では、離婚した父と母に一人ずつ引き取られ離れて暮らすふたごの姉妹が、親にだまって入れ替わるという設定でしたが、現実にはあり得ない話なのかもしれません。それともやっぱり「その気になれば」互いに互いを演じることができるのでしょうか。そう考えると、なんだかふたごに生まれるのもおもしろそうです。
育児環境を考える日。こんな風にとりとめもなくふたごの生活を思い描くのもまた、そのきっかけとなるかもしれません。
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