一般向けITサービスに関しては玉石混交というのは昔から変わらない。実にいい加減なものが平気で提供されて費用請求されていながら、目に見えないためになかなかその実態に気づかないことがある。信頼していたPCショップで直面した、意外な事態とは?
同店でのその製品には、セキュリティ・ソフトのKがバンドル(パッケージ販売)されており、「マルチデバイス」(面倒を見る対象は5台まで)かつ「年間更新版」(放っておくと自動更新)だった。
我が家では別のセキュリティ・ソフトWをずっと使っていたが、PCは既に3台あってWの対象台数ぎりぎりだった。そのため新たに増えた娘のPCのセキュリティ用にはちょうどよかったのだ(既存3台のうち1台は1年以内に廃棄を見込んでいたので、その際に娘のセキュリティ・ソフトもWに切り替えようと考えていた)。
さらに購入の際には、アプリとしてMS Officeも追加購入し、一種の「お任せサービス」的なアプリケーションインストール・サービスをお願いした(ここで大いなる誤解が生じたのだが、この時点では全く気づかなかった)。そしてセットアップが済んだ状態での新品の製品が我が家に後日届き、娘は機嫌よく大学の履修登録などを進めていたのを覚えている。
さて約1年経過した、この3月だ。何となく虫が知らせたのか、小生は同店の契約書類などをざっと確認していた。そしてセキュリティ・ソフトKに関する自動更新が1年単位であることに気づいた。
ソフト購入時に発行されたサービス会員登録証(PCデポではサービス購入ごとに発行されます)によると発行が3月30日なので、急いでPCデポのコールセンターに電話し、セキュリティ・ソフトの切り替えを相談した。
そこで意外なことが分かった。既に2月末時点で自動更新になっており、年間料金の引き落としもされていたのだ。
確かにその月の月額料金がいつもより高いなぁと思ったことを思い出した。コールセンターの窓口の人いわく、「(たとえ1日といえど)3月からの契約なので、2月末までに契約解除を申し入れていただかないと、自動更新となります」とのことだった。
サービス会員登録証には、そうした注意事項はもちろん、サービス期間すら記載がなく、あるのは発行日だけなのだ。そして3月末に購入したのに3月頭からの使用者と同じサービス対象期間なのだ。しかもそうした注意すべき事項を、店舗でも全く伝えてもらっていないし、書類にも全く記載していないのだ。
正直あきれ返る思いだったが、コールセンターの人に怒っても仕方ない。次回の年間契約更新時に解約するかどうかを検討するため、改めて最新のサービス会員登録証を発行していただくよう、依頼した。
その際にはきちんと契約期間を明記するようお願いしたのだが、当初かなり抵抗された。後日、自宅に送付されてきた最新のサービス会員登録証を見ると、一見そうした契約期間が明記されていないようだった。しかし最後のメモ欄に手書きで、契約期間と契約終了日が記載されていた。
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。https://www.facebook.com/rashimbanclub/
