公立図書館がベストセラー本や人気作家の作品を貸し出している現状は、税金を使って公的な「立ち読み」を促しているようなもので、出版文化の存立基盤を脅かしていることに気づくべき。
小生は、大半のベストセラー本は国民の知的資産には何の関係もないし、公立図書館が扱わなくてよいと考えている。が、百歩譲って、そうした人々にベストセラー本を読む権利があり、それを公立図書館が提供する役割があると政治的意義から認めるのであれば、それもまたよし。
その場合でも、何も発売直後でなくてもいいではないかというのが小生の主張である。
例えば発売後2年間ほどは公立図書館での貸し出しを禁止するだけでいいのだ。そうすれば、本を自腹で買うくらいはお金に余裕があって、しかも人気の本をどうしても話題になっているうちに読みたい普通の消費者は、書店で買って読もうとするだろう。それによって経済の歯車も回るのだ。
そしてこうした禁止処置は人気作家の作品、およびベストセラー本に限るということでいいと考える。つまり普通の書店に行けばすぐに買えるような人気のある本は、わざわざ公立図書館で貸し出ししなければよいだけなのだ。
その代わりその購入費を使って、街角の書店には置いていないような、だけどこれから期待できる地元に縁のある若手作家や、あまり知られてはいないが味わいのあるマイナーな中堅作家の作品などを貸し出して、試し読みの機会を利用者に提供して欲しい。できれば書店のように紹介文POPも添えると尚いい。そこに図書館員の目利き能力を活かして欲しい。
そうすれば公立図書館に本来求められている、利用者の読書欲も満たしながら「知の喚起」に貢献することにもなり、出版・書店経営の足を引っ張ることもなくなるのではないかと思える。
短期的には図書館利用者から不満の声が出るかも知れないが、公立図書館の管理者の方々には日本の出版文化を守るために深慮と英断をお願いしたいものだ。社会インフラ・制度
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。https://www.facebook.com/rashimbanclub/
