教育再生実行会議において、高大接続や、大学入試改革の話が中心になりつつあるようです。 これからの時代を生きる生徒に「大学入試」の段階で何を問うことで、適切な選抜が可能になるのでしょうか?
これはほとんどの人が、「論述式問題を中心にすればいいだけ」だと考えそうです。元北海道教育大学学長の村山紀昭さんも、2次試験の徹底した論述試験化を大学入試改革のキモに据えるべきだと、Twitterで下記のような発言をしています。
「大学入試改革論議に関して、一点刻みの学力か面接での人物重視かが議論されているが、問題は、今の共通テストで高校教育が縛られていて、思考力や創造力の教育が削がれているとことにある。で、ポイントは大学がフランスのような徹底した記述式の問題で選抜をする構えを取るかどうかではないか。」
引用元:https://twitter.com/muranori7/status/388918974894710784
「教育再生実行会議の大学入試論議の先行きは不透明でそう期待していないが、小中高大の教育の有り様を根本から変えるのには大学入試の根本改革が必須なのは事実だと思う。そのポイントは、一定の主題に関してとことん思考力を試す論述試験ではないか。これをやれば少なくとも高校教育は根本から変わる。」
引用元:https://twitter.com/muranori7/status/388922807335129088
これで欠点A(知識偏重である)は克服できそうです。
2.教科能力判別型試験だけでは判別できない能力の発掘
現在の大学入試の学力試験では、ほとんどが5教科の試験です。これが欠点C(アドミッションポリシーと(現状の)大学入試で判別できる能力にギャップがある)の指摘を生むのだと思います。しかし、これも小論文の形式での出題で、アドミッションポリシーへの適合度を見るために、「正解のない問い」に対しての論述試験を課せば、これまで見過ごされていた能力を発掘できるのではないでしょうか。
たとえば東大では、アドミッションポリシーで「健全な倫理観と責任感,主体性と行動力」が期待されていますが、「世界平和のために、今のあなたにできることを自由に述べてください」という問いへの回答態度だけでも、随分、倫理観・責任感・主体性・行動力は現れてくると感じます。
また、このような論述問題は、欠点E(合格者の多様性が確保できない)の克服にもつながる気がします。
3.ペーパー型試験では判別できない能力の発掘
欠点D(主体的に学習に取り組む力が高校段階でつかない)を根拠にして、「ペーパー型試験では(主体的な態度を)判断できない。面接を取り入れよう」なんて論に持ち込まれがちですよね。しかしこれも、上記2のタイプのペーパー試験であれば、欠点Dを克服する能力発掘ができる気がします。
※後編に続きます。
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