技術者が考える、『技術者のあるべき姿』

2011.11.09

開発秘話

技術者が考える、『技術者のあるべき姿』

喜田 真弓

ビジネスマンの心得やエンジニアのあるべき姿といったノウハウ本は、書店を探せば手に入るかもしれない。しかし実際に自分の仕事に当てはめて考えた時、微妙に手直しが必要になる。

物語の1つとして、プロジェクトでは「格言集カレンダー」を作った。2011年版に次いで、現在2012年版を作成中だ。
「カレンダー作りを通して、資料に配置する1つの挿絵やイラストの意味も以前より考えるようになりました。今回、以前から興味のあったフランスのポスター画家レイモン・サヴィニャック氏の自伝を読んだのですが、ポスターは一瞬で見る人の心をわしづかみにしなければならない、といった彼なりのフレーズがあって感銘を受けました。日々作成する販促ちらしや提案書などの資料にも、これまでなんとなく配置していた挿絵などが本当に必要なのか、どんな挿絵で何を伝えようとしているのか、と考え直すようになりました」と松尾は言う。

アシストでは技術担当であっても製品提案や販促企画、また社内イベントの企画や今回のようなプロジェクトへの参加など、「色々やらされる」会社だが、それを前向きにとらえれば「色々経験できる、チャレンジできる、仕事を生み出すことができる会社」、だと木村は言う。だからこそ、顧客の側に立って戦略を立て、時流に応じた判断を下していけるような技術者を目指す上で、今回のガイドライン作成に携わったことは自身に大きなプラスになったと木村は考えている。これまでの経験で上手くいかなかったことにフォーカスし、それに「あるべき姿」を盛り込んでいくという作業によって、無意識に行っていたことが意識下に入ってきたからだ。あるべき姿というのは、結局は自分は会社で何をすべきか、どのように価値を提供すべきかを考えることなのだ。

「アシストのビジネスはソフトウェア商社という限られた領域ですが、扱うソリューションによって必要な知識は異なり、求められるスキルも違ってきます。そんな中で、個人の個性を潰すのではなく、生かそうとする周囲の協力があり、型にはまったレールではない自由さがある分、自分で自分のことを考えることができないとただ流されてしまい、また独りよがりになりかねません。そのためにもこのような具体的なガイドラインは役に立つと思います。そして何よりも、作成に参加したことで「あるべき姿」に欠けている自分の課題に気づかせてくれました」と松尾は振り返る。

上からの指示やノウハウ本の知識としてではなく、技術者自身がそのあるべき姿を模索し、行動規範を作成することは、自身のスキルチェック、棚卸作業でもある。だからこそガイドライン作成作業に携わったこと自体に大きな意義があったと木村と松尾は言う。そしてそれを他の技術者と共有し全社に波及させるという次のステップに、今二人は意欲的に取り組んでいる。

文責: 株式会社アシスト 広報部 喜田 真弓
お問合せ:press(アットマーク)ashisuto.co.jp
     03-5276-5850

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