IT業界において、もはや女性の営業担当者は珍しい存在ではない。
企業向けにコンピュータ・ソフトウェアを販売/サポートするアシストでも、営業ウーマンの先駆けとして活躍し現在は常務の任にあたる森沢久美子(関連記事:叩き上げ女性役員、アシスト森沢氏に学ぶ「自分磨きの仕事術」)を筆頭に、営業の約15%を女性が占める。
同じ職種であれば性別を問わず、一様に教育訓練を受けたあと現場へ出て行き、あとは、それぞれの個性と度量で自分らしい仕事のやり方を見つけ出していくアシストで、今、女性だけの課でチームリーダーとして輝いているのが國井智子である。入社14年目の國井は部下だけでなく後輩の女性社員たちから慕われる存在だ。
「配属後、一期間アシスタント業務をして電話対応、見積対応、契約書作成などの事務をOJTだった女性のアシスタントさんにきちんと教えてもらいました。その後外回りをするようになってからは、周りの先輩の背中を見て仕事を覚えるというような職人伝承的な覚え方だったような気がします。
もちろん勉強会や研修も色々と参加させていただきましたが、仕事や知識が本当に身についたのはお客様対応で自分が困ってからですね」と國井。
困った時の対処方法、それは人によって異なるかもしれないが、アシストでよく取られる対処策は、社内のリソースをうまく活用する、というもの。つまり上司であれ他部門の社員であれ、社内にあるノウハウをいかに見つけてそれを活用できるかが、困った状態から抜け出す近道なのだ。
「営業になって4~5年目、ようやく1人で回れるようになったものの、お客様から見るとまだ頼りないなという時期に、“こういうことをしようと思っているので、こういう提案を持ってきて欲しい”とお客様から言われたことがあるんです。それを社内で技術担当者に伝えても理解できないと言われてしまいました。こうしたい、将来像はこうで、こう進めていきたい、というお客様の思いをうまく伝えられなかったんですね。でも、私自身は分かったし、“一緒に取り組んでいきたい!”という思いから、何度も技術に伝え続けました。ようやく最後には協力してもらえて、その案件は最終的にアシストからの提案製品を買っていただけました。その時は本当に嬉しくて、これがきっかけで営業の仕事が楽しくなりました」
たとえ社内で「提案の方向が間違っているのでは?」と言われても、営業自身が、それがお客様の要望だと確信すれば、切り返して理解を得られるまで説明する。お客様との接点は技術ではなく営業であり、お客様の意向を汲み取るのが営業の仕事。國井の中で営業としての自覚と自信が生まれた時だった。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
株式会社アシスト
2011.11.09
2011.10.18
2011.10.04
2011.09.12
2011.08.29
2011.08.08
2011.07.22
2011.07.08
2011.06.29