セミナーや説明会など、人前で話す時の質疑応答って難しいですよね? 知らないことを聞かれて「ウッ」とつまったり、けっこう困る「何を聞いているか分からない」人など、「鬼門」とも言える質疑応答を乗り切るテクニックとは… -・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
ポイントは、「『場数』の重要性に関してですよね」とRepeatのところで、微妙にパラフレーズしているところです。
ただ、このときは、参加者の方がスルドクって、追い打ちの質問が入りました。
質問者2:「でも、単に場数を踏めばいいってもんじゃない
ですよね?それだったら場数さえ踏めばうまく
なるわけで…」
ドキッ!
講師がアセる瞬間です。
でも、そんな素振りは見せずに水を一口飲んで考える時間をとります。
そうすると、実は二番目の質問に触発されて、ちゃんとした説明が私の頭の中に浮かびました。
私:「そうですね、『場数を踏めばいいってもんじゃない』と
いうのはそのとおりですね。
皆さんの周りにもいませんか?いろんな事を経験しても
そこから何も学べない人って?
実は、『体験からの学習』ってコンセプトがあって、
同じ経験をしても学べる人と学べない人の違いは…
(後略)」
ということで、質問する人とのやりとりによって、講師である私の頭の中も再構成され、結果として1番目の質問の人も、2番目の質問の人も満足させられる回答が出たのです。
なので、最初にパラフレーズして論点のずらしたのは、たしかに「逃げ」といえば「逃げ」なのですが、キレイな言い方をすれば、そこで議論をストップせずに、他の人からもアイデアを引き出すためのテクニックとも言えるでしょう。
これによって、講師すら事前に準備していなかった、非常にレベルの高い回答が出てくる…これが、対話型<インタラクティブ>セッションをやる醍醐味と言えますね。
そのためにも、初心者の人であればまずは、ARSA法をしっかりとできるところから始めてみて下さい。とくに、「R」と「S」をするクセをつけるのが肝心で、ぜひこれを念頭において「場数」を踏んで下さい…
そう、実はこれが重要で、「場数を踏めばいいってもんじゃない」の回答がここにあります。「とくに『R』と『S』が大事だ」というARSA法の「理論」を知っているかいないかが、「場数」を踏んで学べる人・学べない人の違いなのです。「知識のスキル化」とか「内面化」という言い方をするんですが、「理論」と「実践」を車の両輪とし、「フィードバック」と「自分での振り返り」をしながら進めていくのがキモなのです。
って考えると、再来週から始まる「ビジネスファシリテーター勉強会」は、多くの参加者が「当初は時間が長いと思ったが、全然そんなことはなかった」と言っているのも分かるでしょう。セッション中では、理論の説明もありますが、それを体感できるエクササイズと的確なフィードバックが満載です。
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