月間利用者数約1900万人、掲載アイテム数5000万。日本最大の購買支援サイト『価格.com』が好調だ。世界的不況の中でも利用者は増え続け、業績も安定している。創業以来、着実な成長を遂げ、ホテル予約、グルメ、マンションなどさまざまなジャンルへと進出する株式会社カカクコム。その事業の柱である『価格.com』成長の秘密に迫る。
■ひたすらにわかりやすいサイトを目指して
価格.comのビジョンは、どんなものを買うときでも参考になる情報が掲載されていて、消費者の満足のいく買い物をサポートするサービスを創りつづけること。その一環として行われたのがCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)との提携だ。
「CCCさんとの提携は、ユーザー層の充実という視点から見てお互い理想的な補完関係となります。30歳以上で男性ユーザーの比率が高い価格.comに対して、CCCさんが抱えているのは20代や女性客が多い」
とはいえ、思惑通りそう簡単にことが運ぶだろうか。価格.comのサイトは一目見てわかるとおり、どちらかといえば女性的ではない。だからこそ男性ユーザーが多いわけだが、サイトデザイン一つとってみても男性受け/女性受けといった問題がある。
「デザイン、サイトの見え方やユーザビリティについては、これまで通りひたすら試行錯誤の繰り返し、これでやっていくしかない。ただ根底にある考え方としては、男性向けや女性向けとターゲットを絞ってデザインするのではなくて、何かものを買いたいと考えている人にとっての使いやすさを追求することです」
つい最近、価格.comを運営する株式会社カカクコムはコーポレートロゴを変えた。ブランディングやPRについて何か新たな展開を考えているのだろうか。
「特に大きく変化することはないですね。当社の受付を見ていただいたらわかっていただけると思いますが、上場企業ではこれ以上ないほど質素な受付といわれるぐらいです(笑)。マス広告を大々的に出したりするのではなく、どこまでもユーザー本意のサービスを創りあげ、ユーザー満足度を高めること。これしか考えていません。価格.comに来れば、どんなモノであっても、満足して買い物をしていただける。そのことだけにフォーカスしていきます」
価格情報という誰にでも極めてわかりやすい横串を一本、びしっと貫き通すことで顧客から支持されてきた価格.comは、決してアマゾンや楽天とも競合するのではなくwin-winの関係を築くことができる。現時点ですでに月間1900万人ものアクセスを誇るサイトは今後、どこまで伸びていくのだろうか。
~特集インタビュー
「日本最大の購買支援サイト『価格.com』成長の秘密」完~
『株式会社カカクコム 関連リンク』
株式会社カカクコム:http://corporate.kakaku.com/
・購買支援サイト「価格.com」:http://kakaku.com/
・高級ホテル・旅館の予約サイト「yoyaQ.com」:http://yoyaq.com/
・ランキングとクチコミのグルメサイト「食べログ」:http://tabelog.com/
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FMO第27弾【株式会社カカクコム】
2009.09.29
2009.09.15
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2009.09.02