いつしか「エンタの神様」も「爆笑レッドカーペット」も見なくなった。我が家の子供たちの話題といえば『爆笑レッドシアター』である。視聴率の伸びを見る限り、、、どうも、その傾向は、全国区のようだ。何が面白いのか考えていくと・・・そこにはあるべき組織論が見えてくる。
『爆笑レッドシアター』は、フジテレビ系列で毎週水曜日の22:00 - 22:54に放送されているバラエティ番組である。ショートネタ”で大ブレイクした「爆笑レッドカーペット」で活躍する人気芸人達が、毎回用意された3つのシチュエーションの中から1つを選択し、コントネタを披露する番組である。
人気の目安して、直近の視聴率を見比べてみる。
9月12日放送・・・
12.4% 22:00-22:54 NTV エンタの神様
14.7% 19:00-19:57 CX* 爆笑レッドカーペット
9月2日放送・・・
13.8% 19:57-20:54 CX* はねるのトびら
16.6% 22:00-22:54 CX* 爆笑レッドシアター
爆笑レッドカーペットの兄弟番組と位置づけられているにもかかわらず・・・勢いは、『爆笑レッドシアター』にあるようだ。
ハンゲームの掲示板には、爆笑レッドカーペットと『爆笑レッドシアター』のどちらが好きかという問いに、70近いレスが返ってきているが、その声のほとんどは、『爆笑レッドシアター』を推している。
では、なぜ、「爆笑レッドカーペット」を『爆笑レッドシアター』は、越えたのか?整理してみたい。
①不自由さから生まれる創意。
エンタの神様や爆笑レッドカーペットは、芸人達に、「ネタを発信する時間」を提供している。
しかし、『爆笑レッドシアター』のメインコンテンツは、シチュエーションコント。「体育館」「土手」「コンビニ」・・・と言った空間を、時間とともに芸人達に提供している。時間だけではなく、「空間」という制限を与えられることによって、若手芸人達の創意は、さらに向上し、才能に磨きをかけている。完全に自由じゃないところに、次の笑いの芽が見えてきている。
②ネタ発信じゃなく・・・「演題」の披露。
出演するレギュラー陣は、狩野英孝、しずる(池田一真、村上純)、ジャルジャル(後藤淳平、福徳秀介)、はんにゃ(川島章良、金田哲)、フルーツポンチ(亘健太郎、村上健志)、柳原可奈子、ロッチ(中岡創一、コカドケンタロウ)、我が家(坪倉由幸、杉山裕之、谷田部俊)。これらの若手芸人が、シャッフルされて、各シチュエーションでコントを繰り広げる。
「劇団ジョセフィーヌ」「イケメン部」「こんにちは根岸」「コンバット亘」等々、『爆笑レッドシアター』でしか見ることの出来ないユニットやキャラクターが登場する。
エンタの神様や爆笑レッドカーペットでは、両番組でネタがかぶることもあろうかと思うが・・・『爆笑レッドシアター』では、そういうことがない。ここで繰り広げられているのは、繰り返し見ることの出来る「ネタ」ではなく、ここでしか見ることの出来ない「研ぎ澄まされた演題」である。
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私的マーケティング論
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。