『週刊モーニング』今週号で、たまたま重なった「人を信頼する」心。 仕事においても大切です。
「自分にできないことを他人に頼る」
簡単なようで、とっても難しい姿勢ではないでしょうか。
また、この姿勢は、「何でも人にやってもらおう」と甘える姿勢とは違います。
自分で解決できる問題はとことん自分で取り組もうとする「成長欲」を伴いつつ、「すべて自分でやるのは難しいから、自分にない部分は人に委ねる」という「他人への尊敬」「複数の人間で生み出す成果物は、人数以上の効果をもたらすこと」などを弁えた姿勢に他なりません。
たとえば、の例ですが。
東大を受験し、そして実際に合格する人には、自分で何でも問題を解決できる人間になろう、という成長欲に溢れた人が多いです。
だからこそ、入試という「課題」に対し、その場で解決する「(各教科での)解答」のレベルが高い、と判断され、点数になって表れ、相対的に比較し上位にランクした人間が「合格」の栄冠を勝ち取るわけですから。
ただ、この受験における勝者の「欲」を、そのまま社会において適用しようとするタイプが、「東大生」「東大卒」というレッテルが貼られた人に多くなるのも事実ではないでしょうか。
自分が納得しないものはやらない…
自分が関わっていないものの判断・決断を人に任せ、その影響を受けるのは嫌だ(だから何でも関与しようとする)…
「みんな自分よりレベルが下」と無意識に思ってしまうことで、人に頼ることができなくなる…
あなたの周りにもいませんか?こんな人。
そして、「こんな人」は、(その人自身の処理能力は高いでしょうが)本当に「できる人」と言えるでしょうか?
違いますよね。
本当にできる人は、自分にないものをもっている人に対し、素直に兜を脱ぎ、相手を認め、全部委ねることができると思うんです。
その方が、「人間社会」全体で生み出せる価値が高くなる、と、無意識にわかっていると思いますから。
何でも自分で出来ません。
すべての分野で自分の能力が優れているわけではありません。
また、「数学」などのように「明らかに自分にはできないなーということがわかりやすい分野」では素直に兜は脱げても…
・デザインのセンス(私はこっちがいいと思う!など)
・教育のセンス(この子にはこの教育方法があっているんだ!など)
・仕事のセンス(この組織にはこのやり方がいいんだ!など)
など、主観が入りやすい部分になかなか「自分のやり方」を変えられない、自分とは違うやり方をして事を進めることを看過できない、という人もいるでしょう(現実にはこういう人が圧倒的多数でしょう)。
でも、全部が全部、自分で関与できるわけではありません。
だったら、「関与」し、「知識もそれなりにある」って人を信頼すればいいんです。
そして「できる人」は、「信頼する人を見つける能力」を磨くことを怠りません。
信頼して任せた人が失敗しても、当人の失敗ではなく自分の失敗とし、「信頼する人を見つける能力」が足りなかった、と受け止めます。
あなたの周りに―
こんな「できる人」、いますか?
いれば幸せですね、ほんとに。
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