仮説が重要であることは、多くのビジネスパーソンは理解いただいていることと思います。 しかし、具体的にどのように仮説を立てれば良いのか? 仮説と思いこみは何が違うのか? などなど、モヤモヤとしている方が多いのではないでしょうか? そこで、シリーズで仮説構築の技術について考えてみたいと思います。
■ なぜ仮説思考が必要か? ■
まず仮説の話に入る前に、マーケティング戦略を構築するアプローチについて考えてみましょう。
一般には、以下のプロセスをとるものと考えられていますね。
環境分析(3C分析)
↓
戦略構築(STP)
↓
施策立案(4P)
もちろん、基本は大切ですから、
コツコツ真面目に考えることも必要でしょう。
しかし、膨大な情報を集めて、環境分析に取り組むのって、
ハッキリ言って、あまりに時間がかかるし、
どこまで範囲を広げて情報収集すれば良いか迷いますよね。
そこで、必要なことが仮説思考です。
実務では、スピード感が求められます。
かといって、「思いついたら即実行!」というのでは、
あまりに乱暴でしょう。成功もおぼつきません。
そのためには、上記プロセスを組み替える必要がありそうです。
仮説思考のアプローチをとるならば、、、
戦略仮説構築
↓
環境分析にて仮説検証
↓
戦略仮説ブラッシュアップ
↓
施策立案
という流れになるはずです。
重要なのは、まず仮説を立てる!そして仮説を事実情報で検証する。
すると、仮説は磨かれ、より精緻なものへと進化するという
一連のプロセスにあると思うのです。
その結果、得られる「仮説思考の効果」は、生産性の向上です。
ここで言う生産性とは、何と言ってもスピードと精度ですね。
皆さんの仕事も「仮説思考」を持つことで、
スピードと精度を劇的に高めることができるはずです。
そんな仮説思考を徹底的に鍛えてみませんか?
■ そもそも仮説とは何か? ■
具体的な仮説構築の技術に入る前に、まず仮説とは何かについて、考えてみましょう。
・ 仮説を体系だてると?
・ 思い込みとの違いは?
・ 重要なルールは?
■ 仮説の定義
一応、私なりに仮説を定義してみると、、、
「未知の事象に対して、ある程度の根拠をもって、確からしいと思われる洞察」
とでも、まとめられそうです。
そして、その思考プロセスには「積上げ思考」と「仮説思考」があると思うんですよ。
・現在 ←→ 将来
現在から、その延長線を引いて将来を考えるのが積上げ思考。
そして、まず将来を仮定して、それを現在に引き戻して考えるのが仮説思考。
・現状 ←→ 目標
・調査 ←→ 結論
その他、目標から現状に引き戻したり、結論から調査を企画するのも、
みな仮説に基づいた考え方だと思うのです。
■ 思い込みとの違い
では、「思い込み」とはどのように異なるのでしょうか?
まず自分の思い込みは、それを「正しいと信じ切ってしまっている」のでは?
それに対し、仮説は「あくまで検証が必要だと思っている状態」だと言えそうです。
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仮説構築の技術
2009.04.13
2009.04.09
2009.04.07
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