本日のトピックは「立ち上げフェーズ」についてです。
■■■ 月次のCF計算書で資金繰りを管理しようとする
事業計画でよく作成する月次の財務3表:PL、BS、CF。
しかし、実際に役に立つのは
月次PLだけです。
月次のBSは
大規模な資産を投資するような製造ベンチャーでない限りは不要です。
月次のCFでは物足りません。
なぜかというと、例えば、
給料支払い300万円は25日、売掛金の入金700万円は月末30日のケース。
月次CFで見ると、当月は400万円のプラスに見えますが、
25日時点では給料を払えない場合もあります。
月次よりも日次で資金繰りを把握しなければならないのです。
ベンチャー企業の立ち上げフェーズの資金繰りは
経営者の予想よりもはるかに不安定なので、
資金繰り日計表で管理するのがベターです。
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┃ ■■■■ 上級者の使うテクニック
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■■■ 会社より先に客をつくろうとする
立ち上げフェーズでは、
会社の体裁を整えるのにいろいろ悩むことがあります。
・ 会社の形態は株式会社がいいのか、LLPがいいのか?
・ 資本金はいくらにすれば、会社として信用があるのか?
・ 社会保険事務所には何を届け出する必要があるのか?
・ 税務署には何を届け出する必要があるのか?
・ オフィスの住所は何区が見栄えがいいのか?
・ 会計ソフトは弥生会計がいいのか、勘定奉行がいいのか?
・ 経理の仕訳はどのように入力すればいいのか
実はこういう会社の体裁はどーでもいいんです。
立ち上げフェーズの貴重な時間を
このような些細なことを検討するために
時間を割くべきではありません。
ベンチャーは株式会社にしようがLLPにしようが、
資本金1000万円にしようが、5000万円にしようが、
どーせ信用はないのです。
ベンチャーが会社として信用を作る手段は
顧客からの売上と顧客を満足させた実績だけです。
まず必要なのは会社の体裁ではなく顧客。
上級者は会社の体裁にはあまりこだわらず、
顧客への営業とサービスに80%以上の時間を使います。
例えば、
・ 会社登記の前に顧客に売り込みを始める
・ オフィスは間借り/自宅/レンタルオフィス
・ 経理仕訳はあえて半年ため込んでまとめてバッチ処理やアウトソース
■■■ 「スケーラビリティスイッチ」を意識する
事業は小さく小さく産むほうがいいのですが、
小さく産める事業は大きく成長しにくいということがあります。
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