チャートでファクトの数字を表現する時、グラフ化は必須の技術ですね。要素を数字で表現することによって、要素間の関係性を誤解なく読み取ってもらうためには、正しいグラフ化が必要です。でも、意外と関係性を読み取ってもらうという視点からは間違ったグラフ化を良く見かけます。
そして、コンサルタントでも、レーダーチャートを好まれる方もいますね。お客さんがさも意味ありげな感じで反応してくれるからです。
でも、それって本当に意味あります?という問いには誰も答えられませんね。数字のめくらましのようで私は大嫌いです。
この考え方で行くと、ブルーオーシャン戦略の戦略キャンパスも私は嫌いです。あれ、折れ線グラフにする意味があると思いますか?私は無いと思います。棒グラフで充分。
あの波形に意味がある!と主張する人もいますけどね・・・。戦略キャンパス自体はわかりやすいグラフの使い方という意味では0点です。
あと、比較的扱いが難しいものに散布図があります。
2つの要素の関係性を見たい場合に、その2つの要素を持ったケースを多数集めてくる、というものです。
その数字をプロットしてみて、正の相関があるのか、負の相関があるのか。それとも相関無しなのか?がわかります。
また、クリティカルな2つの数値を軸に、全体を要素に分類する際にも使います。いわゆるクラスタの分析ですね。
新しいものへの感心の度合いを数値化した軸と
娯楽への感心の度合いを数値化した軸を取ると、
たいてい男性だと、若い人のクラスタと、高齢者のクラスタがきっちりわかれますね。女性は年齢に関係ないクラスタができたりします。まあ、そういう分類に使うんですね。
この散布図の分布はわかったけど、要するに何がいいたいのか?が良く分からない場合があります。あと、どんなアクションに結びつきうるか?が一切見えない場合もありますね。
何度も言いますが、チャートにはメッセージがあり、そのメッセージをシェアすることで、何らかのアクションを促すのです。
そのメッセージを伝えるための図解であり、グラフ化なんですね。
基本を抑えていれば、特に奇抜なグラフにする必要はないですね。
ただ、ちょっと奇抜なグラフで知っていてもいいかな、というものに面グラフがあります。
比率の比較もしたいし、数の差も見たいという場合もありますね。
例えば、企業ごとにコストの属性の比率と金額を見る場合。コストの費目ごとに企業内で割合がありますね。
ただ、企業ごとにコストの金額は違うので、大きさの差もある。
そういう時に、横軸に企業の総コストをとり、大きい順序で数値を直線化して、プロットしていく。縦軸には企業内比率を並べる。そうすると、面積で1つ1つの要素の金額の大きさがわかるんですね。
面積でものごとの大きさが理解できます。
まあ、あくまで応用編で、少し見栄えが違う表現の仕方ですので、頭の片隅においておく程度でよいと思います。
あくまで、基本での表現が問題なくできて、メッセージを伝えられる。その前提で応用編があります。
それを忘れないで下さいね。
チャートは作り続けて、作り続けて、空気を吸うように作れるようになって一人前です。
この知識があなたの素敵なビジネスライフに資することを心からお祈りいたします。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。