ビジネススクールに必ずしも通う必要はないが、ビジネススクールが必要な理由について引き続き考えてみたい。
ビジネススクールに必ずしも通う必要はない。ビジネススクールは将来の成功を約束してくれるものでは決してない。ビジネススクールで教えられているような知識やスキルは実社会を通して学ぶことはできる。
一方で、ビジネススクールは成熟化する社会においてなくてはならないものである。何より、新しいモノごとに挑戦するマインドを偏りなく育てることができるのはビジネススクールのような独立した教育機関であろう。ビジネススクールは継続的な学習の機会を提供してくれる。「生涯学習」の重要性とビジネススクールの意義は重なる。ビジネススクールの発展は継続的な学習の重要さを象徴するものとなるだろう。
ビジネススクールは、経済、産業、企業、組織における情報やノウハウを収集、整理、体系化して、社会に対して新たな情報を発信する。それは、情報やノウハウの交通整理のようでもあるが、新たな情報やノウハウの創造でもある。
このような情報やノウハウ、あるいは、その根底にあるマインドは、ビジネススクールでの教育を受けた人々を通して社会に伝達される。ビジネススクールで学んだ人々の一つの重要な役割は、産業や組織運営に関わる情報やノウハウを周囲に伝道することのようである。それを率先して行うものをリーダー、支援的に行うものをコンサルタントと呼ぶこともできるであろう。このようなリーダーとコンサルタントは、職務上の立場の違いであって、同質の知識や能力、あるいは経験を必要とする。理想的には、それらの立場は互換的であるべきである。ビジネススクールで学んだ人々は、周囲の人々を教育する教師である。誤解を恐れずに言えば、社会活動における「ダシ」のような存在でもある。味を出して使い捨てになってしまうか、味を出しながら自らの価値を高めていけるかは本人次第である。
ビジネススクールの教育は、社会に伝達(伝道)される。決して一子相伝のような極意ではない。ビジネススクールで教育を受けなくても、人は人を通して学ぶことができる。また、ビジネススクールの教育はそうあるべきである。ビジネススクールは積極的に体系化された価値ある新しい情報やノウハウを社会に向けて
発信するべきである。それが出来ないとすれば、結局のところビジネススクールの力不足、あるいは、コミュニケーションのための努力不足以外のなにものでもないだろう。
組織の運営管理、あるいは、企業経営のためには3つの基本的な力が必要である。
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