フィリップコトラー教授は、ビジネスシステム自体がマーケティングコンセプトの元では転換せねばならない!という主張をしました。R&D、企画、開発、生産、販売という従来のプロセスではなく、顧客に対する価値をいかに創造するのか?という視点で、価値を選択、創造、訴求していくというプロセスへと転換される必要性を説きました。
どんなPRをして、広告宣伝をして、営業活動をしていくのか?を決めていく。
まあ、全体的に設計していかないといけませんね。見込み客をどのように集めるのか、その上で、どのようにクロージングしていくのか?というお話しです。
PR、広告宣伝を使って、見込み客を集める。見込み客との接触チャネルもしっかり考えないといけませんね。
そして、現れた見込み客に営業マンがクローズを仕掛けていく。
「営業活動」では、どれぐらいの営業マンが、どんな営業ステップを踏み、どんな営業トークをして売っていくのかを決めていかないといけませんね。
まあ、上流工程の設計に応じて、この辺は柔軟に変わってきますね。
当初の顧客の獲得コストをどのように見込むか?その上で、どこで収益を出していくのか?にもよりますけどね。
当初の顧客獲得コストだけでは、全然ペイしない状況は多々あります。リピート購買の促進で儲かるモデルが普通ですけどね。コトラー先生はあんまりこの辺は強くないですけど・・・。
まあ、それは置いておいて、これで、一連のプロセスの全てをおさらいしたことになります。
価値の選択から、価値の創造を経て、価値の訴求まで説明しました。価値の選択には、3Cが隠れているというお話しでしたね。
価値の創造と、価値の訴求にも同じようなサプライズがある!というお話しをしましたが、それは何か?・・・もうお分かりですよね。
それは、4Pです。
初めに、価値と価格の設計をします。これ、プライシングを概要レベルで考えることです。商品、生産を設計するのは、プロダクト自体の競争力をいかに高めていくのか?という論点です。
流通設計は、チャネルの設計になりますので、プレイスの論点ですね。そして、価値の訴求はプロモーションの論点になります。
まあ、厳密にマッカーシーの4Pモデルとは考え方が異なるとは思いますが、マッカーシーが提唱した4Pモデルを現代に進化させるとこんな感じかな、というところですね。
3C、4Pという誰でも知っているフレームワークをベースとして、あんまり知られていないし、ヘッドクオーターよりの人しか必要ないフレームワークではあるけど、けっこう使えるバリューデリバリーシステムのフレームワークが組み上げられていますね。
当然、バリューという概念や、インサイトなどのちょっと新し目の概念で統合しなおされてはいますけどね。
これも新しいと書いてしまいましたが、1990年代前半に提唱された知見です。15年以上前から存在するし、基礎的なフレームワークをベースにしているのに、フルに活用されているとは言えないフレームワークだと思います。
眠っているビジネスの知見はまだまだたくさんあります。そういったものをあなたのビジネスに是非、活用して欲しいと思うのです。
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バリューデリバリーシステム
2009.03.10
2009.03.02
2009.02.01
2008.06.21
2008.06.19
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。