今回は、新規事業や新商品を作り出し、市場へ投入していくことを考えていく際に、非常に有用となるバリューデリバリーシステムのフレームワークに関して、成り立ちと考え方、使い方を解説していきます。言うのを忘れていましたが、フィリップコトラー教授の提唱しているフレームワークですね。
知っているヒトは知っている、知らないヒトは全く知らない類のフレームワークではありますが、解説していきます。これは新商品開発のメソドロジーを考えていく際には、非常に使い勝手のいいフレームワークですね。
「価値を顧客に提供するには?」という論点を分解したフレームワークになります。
まず、概要レベルで見てみましょう。
全体を大きく3つのプロセスに分けます。価値の選択、価値の創造、価値の訴求の大きく3つです。
価値を提供するには、どんな価値を提供すればいいのか?を選ばないといけませんね。
「じゃあ、こんな価値!」と選んだとします。選んだら、その価値を実際に生み出し、届けていくためには?というプロセスを考えなくてはなりません。
その上で、商品が出来たとして、その商品をどのように顧客に訴求していくのか?ということを考えないといけませんね。
そうすると、実際の成果、商品が売れて、収益が得られるという結果をもたらすことができます。
これだと、話しが抽象的過ぎるので、もっと細かく分けていきますね。
まず、価値の選択の部分から行きましょう。
どんな価値を提供すればいいのか?をもう少し細かく分けると、誰に価値を提供するのか?、そのターゲットに対して提供する価値とは本質的になんなのか?それは、競合と比べてどうなのか?という大きく3つに分けられます。
簡単に言うと、ターゲット、コンセプト、差別化のポイントと言ったりします。
それぞれ、詳しく解説しましょう。誰に価値を提供するのか?から考えるべきなのか?に関しては諸説ありますが、まあ、既存事業を持っている企業だとすると、突然全く知らない顧客に何かを売っていくのは難しいですよね。
難しい言葉で、よくわかっていてできること、なじみがあることを「ファミリアリティー」と言ったりしますが・・・。
たいていは、リスクを下げるために、既存顧客かその周縁部の顧客を選択することが多いですね。
そういう意味で、先にターゲットの選択を行うことも多いでしょうね。
ただ、誰に、とどんな価値を、はワンセットで考えていいかな、とは思います。(商品を先にという主張の方もいます・・・。まあ、そのへんはアバウトに考えてください。)
その「どんな価値を」、はコンセプトと言ったりしますね。ここで、ちょっと面倒ですが、価値にはいくつかの分類がまたあります。
機能的価値と、情緒的価値の大きく2つです。(これも、3つに分けるヒトもいますが、今回は2つで押し切ろうと思います)
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バリューデリバリーシステム
2009.03.10
2009.03.02
2009.02.01
2008.06.21
2008.06.19
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。