未だにマスプロ教育批判が甚だしい。レクチャー形式では、人は考えるようにならない!との主張をする方々が非常に多い。しかし、本当にそうだろうか?レクチャーの語源はアリストテレスが始めたリュケイオンという教育機関を語源とし、約2000年もの間、続いている。それが本当に効果が薄いものなのだろうか?
自分がたどり着いたことを効率よく伝えるからこそ、次の人は新たなこと、より高みにあることに到達できるんだと思います。
上司は部下に自分を乗り越えることを望むべし、という奇麗事に近いことを私はいつも思っています・・・。まあ、少数派ですけどね。
関係性を見出す訓練をしつつ、大量の関係性に関する記述を情報として教えてもらう。こういったことは人類の知というものが前に進んでいくのに、非常に有効な手段だと思います。
いわゆる「職人的に」気づかせることの欠点は、圧倒的にスピードが遅い、もしくは教えられる側が一切前に進まない場合があることです。
コーチングをしているつもりで、部下に接していても、部下が一切成長しない、というのは、非常に笑えないお話しです。
まあ、折衷案としては、短期的に出さなければいけない成果に関しては、上司が教えることで成果を出し、時間的に余裕があることは、ある意味で、気づかせる、ということをやるといったところでしょうか。
職人さんを妙に美化して、自分が教えられないことを棚に上げて、「私は気づかせているんだ」と言う人間ほど無責任なものはないのでは?と私は思います。
レクチャー形式でもしっかり教えられるだけの知の体系を自分の中に持ち、それを教えつつ、対話しながら部下の考える能力を伸ばしつつ、それでいて、次々と新たな関係性、新たな構造を、ビジネスナレッジを次々に生み出していく。そういった経営者、リーダーが一番理想的ではありませんか?
もし、理想的なら、そこを目指すのがいいのでは?と私は思います。
知ることができれば、そこに近づける。目指すと決めれば、変わる。私はそう信じています。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。