“競争優位”の賞味期限──なぜ、勝っても報われないのか?

2025.12.22

経営・マネジメント

“競争優位”の賞味期限──なぜ、勝っても報われないのか?

松井 拓己
サービスサイエンティスト (松井サービスコンサルティング)

「どれほど品質を高めても、便利さを追求しても、顧客満足を磨いても、最後は価格で比べられてしまうんです」。このような嘆きを多くの経営者やビジネスパーソンから耳にしてきました。 その言葉を口にする企業の多くは、決して努力が足りないわけではありません。むしろ、誰よりも努力し、市場で評価されるための差別化を追求した結果として、この苦しい現実に行き当たっています。 この努力が報われない根本的な原因は、企業の努力の質にあるのではなく、そもそも“競争”という土俵そのものにあります。

この未来を創る力の核となる概念が、本シリーズの土台である「事前期待」です。共創は、顧客の“今の要望”に応えることから始まるのではありません。顧客自身も気づいていない、“未来の期待”を見つけていくところから始まります。この潜在期待、そして未来期待を扱えるようになることこそが、競争の消耗戦を抜け出し、共創優位を築くための鍵となります。

書籍『事前期待』では、このプロセスを体系化し、実務で使える手順にまで落とし込んで解説しています。今回のシリーズは、いかに競争の土俵から共創の土俵へ移行し、事業を加速させるかを展開していきます。

競争に疲弊し、次の成長戦略を探している企業にとって、共創優位への転換は避けて通れない道です。

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提供会社: サービスサイエンティスト (松井サービスコンサルティング)

松井 拓己

サービスサイエンティスト (松井サービスコンサルティング)

サービスサイエンティスト(サービス事業改革の専門家)として、業種を問わず数々の企業を支援。国や自治体の外部委員・アドバイザー、日本サービス大賞の選考委員、東京工業大学サービスイノベーションコース非常勤講師、サービス学会理事、サービス研究会のコーディネーター、企業の社外取締役、なども務める。              【最新刊】事前期待~リ・プロデュースから始める顧客価値の再現性と進化の設計図~【代表著書】日本の優れたサービス1―選ばれ続ける6つのポイント、日本の優れたサービス2―6つの壁を乗り越える変革力、サービスイノベーション実践論ーサービスモデルで考える7つの経営革新

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