生成AIの活用事例が想像以上に大きくなっている中、マーケティングや人材開発といった、ビジネスの現場においてはどのような広がりを見せているのか。 すでに生成AIを使ってビジネスアウトプットを出されている金森さん、富士さんに現場レベルでの生成AIの活用状況をお聞きしました。
富士:生成AIを使えば使うほど、私が与えた情報を学習して、アウトプットの形式や文体はどんどん私好みに自動的にカスタマイズされていきます。
金森:そうですね。私が趣味で書いている小説も5作目にもなると、多くの指示を出さなくても、過去の情報から判断して、私好みの文章で情景描写や心理描写がされてくるようになります。最近ではさらに、生成AI側から私に文体を提案してくるまでになっています。
富士:近年はAIが生成した文章や画像は、その特徴やパターンから見分けがつくようになってきました。AIのアウトプットに対する違和感や機械的な正確さへの飽和感が生まれ、「少し未完成な温もりのある人間味」を求める人々も増えているように思います。また、映像や音楽などの一つひとつのクリエイティブを作るのはAIができるようになり、人はそれらをうまく整理する総合プロデュースの役割だけになりそうです。その役割さえ不要になる時代もくるでしょうね。
猪口:金森さん、富士さんの日常でのAI活用例、企業の事例、マーケティング戦略立案における具体的なプロンプトの活用法を通じて、生成AIの可能性とマーケティングの基本プロセスの重要性を改めて実感しました。とても具体的で実践的なご意見をありがとうございました。
金森:生成AIにはクリエイティブな発想や迅速な施策実行ができる素晴らしいツールです。今後、AIを活用したマーケティングの重要性はますます高まるでしょう。変化する市場環境に柔軟に対応し、テクノロジーを活用した新たなマーケティングの形を追求していきたいですね。
インサイトナウ編集長対談
2024.06.03