【インサイトナウ編集長対談】「受容、共感、ねぎらい」を3本柱に、子育てお母さんが元気になる社会に!

2024.11.19

経営・マネジメント

【インサイトナウ編集長対談】「受容、共感、ねぎらい」を3本柱に、子育てお母さんが元気になる社会に!

INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社

孤独になりがちな子育てお母さんの見方として、活動を続けられている、日本子育てアドバイザー協会の小谷野さんに、お母さんたちを助けたいという想いをお聞きしました。(聞き手:猪口真)

猪口 皆さん自分の中に何かを持っているのだけど、それを吐き出すところがないのですね。

小谷野 壁に向かって話すより、反応のある人と話したほうがいいですよね。外国人のお友達にこの活動を話すとカウンセラーだと思われます。しかし、カウンセラーではありません。カウンセラーは精神的な治療が目的です。外国でも心理的な問題を抱えている人は大勢います。日本もカウンセラーは基本の心理のメソッドは欧米社会から来たものです。

外国の方から見ると、日本の風土がつくる母親の子育ての悩みは珍しいようです。インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピンなどのアジア諸国では、子育ての手が親以外にもあります。私はフィリピンで子育てをしてきた経験からベビーシッター会社をつくりました。フィリピンにはヤヤ、欧米ではナニーと呼ばれる、住み込みのシッターさんがいます。東南アジアでは誰かの手があって子育てをしているので、悩むよりも、おおらかに自分の子どもを見られます。今どのような状態なのか、客観的に自分の子どもを見る時間、環境がある。それは手です。家事労働をしてくれる手、子どもを見てくれる手があるからです。

日本は主婦、母親がすべてできます。賢くて、家事、子育て、仕事をきちんとこなしています。こんなスーパーレディーはいません。本当にすごいことです。日本に帰ってきた時は本当に驚きました。帰国後、友だちに「結婚生活楽しんでいる?」と聞くと、ギロッと睨まれて、「楽しむなんてないわよ!」と言われました。私はヤヤに子どもを預けて、夜な夜な主人と食事に行ったり、お友達とパーティーに行ったり、昼間はゴルフに行ったりしていました。ヤヤだけでなくドライバーもガーデナーもいて、キッチンには料理をする人と洗い物をする人がいました。

猪口 それは日本とは違いますね。

小谷野 子育てに関しては町中、家中、親戚中でやります。孤立することは一切ありません。外国の方は日本のお母さんが悩んでいることに驚いていました。子育てに対する不安なんてなく、希望、楽しみがあるだけだからです。

フィリピンは女性の地位が非常に高い国です。アメリカが統治していた時代があったので、皆タイトルを持っています。「あなたは何をやっている人?」と聞かれて、「just housewife」と答えたら、「Housewifeはタイトルではない」とずっこけられました。部長、社長、支社長がタイトルで、皆それぞれ持っています。この時、結婚しても、子どもがいても、女性が働いていいということがインプットされました。それから、自分のことをきちんと発言できるようにしなければいけない、自分のオピニオンを持っていなければいけない。発言することは、決して出しゃばることではありません。自分に蓋をしていたと、私は外国で思い知らされました。

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