【インサイトナウ編集長対談】子どもたちのためにDX・AIの学習機会を作っていこう             ~ 「未来をひらくDX人財育成プログラム2024」~

2024.07.01

経営・マネジメント

【インサイトナウ編集長対談】子どもたちのためにDX・AIの学習機会を作っていこう ~ 「未来をひらくDX人財育成プログラム2024」~

INSIGHT NOW! 編集部
インサイトナウ株式会社

小学生から大学生に至るまでの幅広い子ども・若者層にDXに関する興味と深い理解を促す「未来をひらくDX人財育成プログラム2024」がスタートしました。主催者である一般社団法人イノベーション融合学会 理事の富士翔大郎さんにお話をうかがいました。(聞き手:猪口真)

お相手:富士 翔大郎様
一般社団法人イノベーション融合学会 (https://www.ifsj.or.jp/)理事


猪口 一般社団法人イノベーション融合学会(以降IFSJ)の西山さんとの鼎談で話題になったDX検定について、引き続き富士さんにお話を伺いたいと思います。今年の夏にスタートされる、「未来をひらくDX人財育成プログラム2024」とはどのようなイベントなのでしょうか。

富士 本プログラムについてお話する前にDX検定について少しお話ししたいと思います。私がDX検定に関わり始めたきっかけは、IFSJのメインテーマである「イノベーション」と私の本業である人財育成で一番テーマとしている点がイノベーションであったところが一致したこと、そしてその一環としてDXに取り組み始めていたことが理由だったと思います。

現在、どの企業でもDXの教育に熱心に取り組んでいます、しかし、初期段階でのリテラシー教育は研修受講で終わってしまい、どの程度レベルアップできたのかがはっきりしないことが課題です。また学習後に理解度テストを受けても、受講生のその後の学びのナビゲータ的な効果や、学習意欲の向上にはつながっていないのが現状です。

一方、DX検定は企業の商品ではなく学会主催の公的な資格という面もあり、個人でチャレンジする人も少なくありませんし、得点によって認定が受けられるため、真剣に取り組む人が多いのです。もともとDX検定はIFSJでは、DXブームのきっかけともいえる経産省の「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(2018.9.7)」が発表される前から、学会内でその必要性が議論されていました。私自身もコンサルタントとして、日本のIT業界の危機感から、DXの重要性を感じていたところです。その結果、DX検定の立ち上げに携わることになり、DXがあまり知られていない時期に「DX検定」の名付け親となれたわけです。

私はエンジニアではありませんが、ビジネスの観点からDXを理解する必要性を感じ、同じ考えを持つ仲間たちと共にDXビジネス検定創設の提言にも関わりました。現在、DX検定シリーズでは累計5万人以上、900社以上が受検しており、本格的なDXリテラシー試験として人気となってきました。

しかし、最近のDXやAI関連のニュースでは、グローバルレベルでは各国が目覚ましい進展を見せているのに比べて、日本が世界に後れを取っているとの指摘が多いのも事実です。この差は単なるリテラシーの問題ではなく、ビジネスモデルの変革が不十分であるなどもっと本質的な問題です。このデジタル面での課題に対処するため、国をあげて様々な取り組みが行われていますが、私たちがまずできることは、より幅広く学習者を増やし、そして学ぶ範囲を広げ、若年層に対して早期からDX教育を普及させることと考えています。

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