2回に渡って、顧客の視点などいくつかの視点について解説します。複数の視点から多面的に考えることが、自分(自社)らしさを発見する契機になると思います。
THEYの視点はIでもYOUでもない独自性(コダワリ)を模索する視点です。それに対して、WEの視点は独自性の実現を模索する視点です。
(私も含めた)皆に受け入れてもらうには、どうすればいいのだろうか?
I+YOUでWEの視点ではありません。IやYOU以外のTHEYも含めてWEの視点です。これは、広く全体を視野に入れた視点です。IやYOUのような一方向からの視点ともTHEYのようなどこか現実離れした傍観者の視点とも違います。
自分(I)は当事者のひとりであるとともに、社会集団の中の一員でもあります。自分を含めた複数の視点で考察することで、「傲慢」だとか「自分やごく一部の人のことしか考えていない」との批判や反感を回避することができます。
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「多くの国民が支持している。私たちは・・・」
国会の衆参ねじれ状態が続く中、国民第一主義を標榜する与野党双方の議員からこのような言葉を聞くことが多くなったように思います。これも、WEの視点を踏まえた発言の一例です。
しかし、「国民が支持している」と言われてもピンとこないのは私だけでしょうか。某議員が言っている国民の中に私は入っていないのかなと思うこともあります。また、民間企業の中にも、Win-Winをアピールする某企業の戦略に違和感を覚えることがあります。
最後に留意してほしいのは、YOUの視点もTHEYの視点もWEの視点も、所詮はIが考えた仮説です。仮説である限り、実行フェーズのスキームでは、計画→実行→検証→対処のPDCAサイクルを踏まえることが不可欠です。
「選挙目当ての政策」は差し詰め、I+一部(取り巻きだけ)のYOUの視点の典型といえます。リサーチ力の見直しが必要です。前回の冒頭で揶揄した消費者庁がどんな組織になるか心配です。ここでは、この件に言及しませんが、「国民のための消費者を守る消費者庁なんてないほうが良かった」とならないことを期待したいと思います。
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2回に渡って解説した4つの視点に優劣はありません。決して、Iの視点は邪魔だとか軽視してもいいということではありません。自分を偽ったり萎縮することは、長期に渡る自分もしくは自社の継続的発展の妨げになります。
パラダイムシフトのためには、4つの視点を自由に移動する柔軟な思考が求めらえます。4つの視点を意識することで、新たな気づきを経験できることでしょう。
※関連ブログ http://www.121coach.com/modules/wordpress/index.php?p=17
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論理思考
2009.01.01
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