2回に渡って、顧客の視点などいくつかの視点について解説します。複数の視点から多面的に考えることが、自分(自社)らしさを発見する契機になると思います。
前篇はこちら http://www.insightnow.jp/article/1184
前回はプロダクトアウトからマーケットインへのパラダイムシフトに役立つ4つの視点のうち、I(自社)の視点とYOU(顧客)の視点について解説しました。しかし、ホンモノの変革のためのパラダイムシフトを望むのであれば、自社や顧客の視点に立脚するだけでは足りません。
3つ目の視点は、第三者のTHEYの視点です。
●第三者には、どんな風に見えているのだろうか?
ここでいう第三者(THEY)の視点とは、当事者のいずれでもないその他の人物や擬人化した空想(観念)の視点です。
IとYOUの間にある確執から解放するのが難しいときに、利害のないTHEYの視点が解決の糸口になることがあります。
THEYの視点には、IやYOUの視点と大きく異なる点があります。IもYOUもリアルな実在の人物です。具体的な反応を目で確認することができます。しかし、THEYの視点は実在の人物に限定しません。
●地球環境の視点で、正しいのだろうか?
環境やモラルといった観念的な視点で考察することがプレークスルーに役立つことがあります。
◎人物の視点
未来の顧客、過去の顧客、男性、女性、日本(人)、外国(人)、取引先、競合他社、株主
◎観念の視点
環境、モラル、安心、安全、信頼、流行、先端技術、次世代、社会貢献
上にいくつか列挙してみました。ここで、誤解を避けるために付け加えておかなければなりません。ここに列挙したすべてのTHEYの視点を網羅することは現実的ではありません。
IでもYOUでもないどんなTHEYの視点を重視するかを自分たちで考察してください。それが、自社らしさ(特性)を共有することにつながります。また、どんなTHEYの視点があるのかを自分たちで考察することが、自社らしさに気づくキッカケになります。
顧客や自社、あるいは顧客と自社が良ければいいというのは明らかに短絡的過ぎます。有形無形に関係なくTHEYの視点を加味することで発想は飛躍的に向上します。しかし、THEYの視点に留まったままでは単なる傍観者です。新たな自社の行動は出てきません。
これからの新しい行動について考察するには、一度THEYの視点で眺めたとしても、再び当事者意識を持った視点に戻って考察しなければなりません。これまで説明した3つの視点を統合したのWEの視点です。
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論理思考
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