マーケティングコンサルタント金森努様と人材開発コンサルタント富士翔大郎様をお招きして、「残念なDX」についてお話を伺いました。
猪口 レビットのドリルと穴の話から何も変わっていないですね。
富士 ドリルと穴の話をしてもわかってもらえなくなって、それがAIやDXの話になりました。
金森 私がマーケティングを大学で習ったのは80年代で、当時、教授に「マーケティングがわかっていると儲かる」と言われました。今は違います。「マーケティングがわかっていないと生き残れない」です。儲けるための手法ではなく、生き残りの手法に変わっているわけです。位置づけが変わっているのに、世の中にはまだマーケティングは「ものを売る手法」という認識が広いですよね。特に技術者、開発者にとっては「マーケティング」と聞くと、「自分の業務とは遠い」と思われるのですが、きちんと学べば、「自分の業務にも必須なんだ!」と気づけて、業務への取り組み方が変わります。
そのために、昨今、弊社では「技術者・開発者のためのマーケティング研修」のご要望が多く、それにお応えして多数実施しています。内容的には、「マーケティング基礎」のカリキュラムをベースに、「顧客やユーザーのニーズをどうとらえるか?」や、「技術をどうやって市場のニーズとつないでいくか?」という部分を厚めにやるパターンが一つ。もう一つは、「マーケティングDX研修」として、マーケティングの基本のきである「ニーズの明確化と深掘り」、「マーケティングの全体像」に続けて環境分析として、3C分析、KSFを出して、それを実現するためのバリューチェーン分析という流れで、ある企業を例にしたグループワークを行ったりするパターンもあります。いずれのコースでも、受講者からは、「DXにマーケティングが必須であることがわかった」という声をいただいています。そのようなトレーニングをすることが、残念なDXにならないための一つの処方箋になると思います。
富士 「残念なD X」という観点では、今のD Xが成功なのか失敗なのか分からない状態で良いのかという警鐘を鳴らしたいというためのお話でしたが、成功するためには推進の取り組みの中に「マーケティングと問題解決」は当たり前のスキルとして取り込むべきであるということが最も大事だと思っています。「アイデア募集」などで社員やお客様にD Xのテーマを求めるのも悪くはないでしょう。ただこれまでも現状の調査や分析を通じてニーズを把握し、本当に求められているもの、これから求められるであろうものなど潜在ニーズにまで踏み込んで進めていたマーケティングはこれからも変わらないはずですし、その実現方法の手段としてD XやA Iといったツールが手に入ったと考えるのが自然でしょうということです。
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