事業計画における資金調達のサブセクション。
■ 「いつ燃え尽きるか」を把握していない
資金調達を考える際にまず最初に考えるべきは、
「このままの収入・支出が続くといつキャッシュがゼロになるか」。
ベンチャーは起業後すぐキャッシュインが十分に発生するとは限らず、資本金を食いつぶす期間があるのケースが多いのですが、「いつキャッシュがゼロになりますか?」と聞いても即答できる経営者は意外と少ないのです。
Burn Rate(≒月あたりいくらのマイナスキャッシュフローか?)を使い、「燃え尽きるタイムリミット」を把握します。
実務では、あまり詳細な計算よりも下記のような概算レベルで十分なので、常に危機意識を持つために頻繁に(最低月次で)計算しておくことが重要です。
燃え尽きるまでの月数 = 現預金の残高 ÷ Burn Rate
■ 計算結果しか書いていない
予想PL・BSをExcelで計算して計算結果だけを貼り付けている事業計画書をよく見ますが、あまりよくありません。
金融のプロ中のプロであろうと、正直なところ、計算結果だけを見てもよく理解できないからです。
Excelの計算結果だけを貼り付けている場合、読み手が勝手に数字を解釈してしまい、多くの場合はポジティブな解釈よりもどちらかというとネガティブな解釈しかされません。
以下を明記してあげましょう。
・ 数字の前提となっている事業のマイルストーン達成度
・ 数字の根拠となっている仮説
・ 計算結果だけでなく計算ロジック
・ 計算結果の解釈
■ 必要金額の内訳を答えられない
「8000万円お願いします」と頼んでいるのに、
「8000万円の内訳は?」と聞かれてもハッキリと答えられないケース。
以下の項目はを明確に答えられるようにしましょう。
・ 資金使途ごとの内訳金額
・ 最大の費用項目:
結局、何に最もコストがかかる案件なのか
・ カットできる項目:
全額は投融資できない場合、投資抑制・経費カットするとすればどの部分か
・ のりしろ:
コスト見積の超過リスクや心の余裕を考慮して
余分に調達しておきたい金額はいくらか?
※余裕を持って資金調達をするのは健全なことなので、
聞かれれば正直に胸を張って答えられるように。
「8000万円の内訳は?」と聞かれたら、答えは例えばこんな感じです。
『4000万は設備投資。2000万は運転資金。
設備投資で今回大きいのは店舗取得・内装工事に2000万。
運転資金で大きいのは人件費月50万の人材×6人月です。』
中級者でもよくある間違い
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