事業計画書の「マネジメントチーム」のセクション。 いかに強いマネジメントチームを作り、投資家にアピールできるかが重要なセクションです。 ベンチャーキャピタルは、事業計画自体よりも経営者の資質を重点的に審査しています。特に、アーリーステージのベンチャー企業は、計画自体の信憑性は検証しにくいので、人を見るしかないのです。
初級者によくある間違い
■ 「ひとりでできるもん」と書いてしまう
個人事業は別として、IPOを目指すほどの事業の場合、どんなスーパーマンでも経営の仕事のすべてを一人でこなすことはできません。ひとりで経営できると想定してしまうと、逆に経営者としての資質や経験を疑われます。
自分より優秀な人を巻き込めるかどうかが優れた経営者の条件です。
■ 経営メンバーの経歴にストーリー性がない
例えば、
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○○年○○株式会社に入社
○○年営業部長
○○年○○会社に入社
○○年取締役就任
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など、会社名と役職を羅列しているだけの例。
略歴としては許容できるレベルですが、
事業計画書の「マネジメントチーム」のセクションでは、役職とは関係なしに、具体的にどんな仕事でどんなエピソード(特に苦労話)があったかを表現するべきです。ベンチャー企業の場合は「部長ができます」よりも「具体的にどんなスキルと経験があるか」が重要です。
■ 経営メンバーの役割分担に役職名しか書いていない
例えば、
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A氏 代表取締役(CEO)
B氏 取締役(COO)
C氏 取締役
D氏 取締役
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のような例。
よりベターなのはこんな感じです。
↓
ポイントは
・ 役職よりも役割として具体的に何をするか
・ 主と副を明確に
・ 一人が欠けても回るように
・ 未採用の足りない役割をゴマかさない(すぐバレるので)
■ 経営陣に業界の経験者が一人もいない
業界の土地勘(ノウハウ、人脈、ブランド)があるかないかは新規事業の成否に深く関係します。
反論する方はいらっしゃるかもしれませんが、統計的には土地勘のない新事業はかなりの高い確率で失敗します。
IT・会計などのポータブルスキルとは違い、業界の土地勘は借りることが難しかったり、時間がかかる場合が多いのです。
中級者でもよくある間違い
■ 「カネさえ集まればいい人材を集められる」と思い込む
本当に優秀な人材はカネでは動きません。情熱などのカネ以外のもので動きます。
また、ベンチャーはよい人材が集まって初めて資金が集まります。逆ではないのです。
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