事業計画書におけるリスク管理のセクション。シリーズ:『今まで誰も教えてくれなかった事業計画の本当の考え方』最終回。
リスク管理の事業計画書における位置づけ
事業計画書の目次はこんな感じです。
1. エグゼクティブサマリー (Executive Summary)
2. 事業立ち上げの経緯 (Background)
3. マネジメントチーム (Management Team)
4. 事業理念 (Vision)
5. 商品・サービスの概要 (Products & Services )
6. 儲けの仕組 (Business Model)
7. 市場および競合の分析 (Industry Analysis)
8. マーケティングと販売戦略 (Marketing/Sales Plan)
9. オペレーション計画 (Operational Plan)
10. マネジメントチーム・会社組織 (Management and Organization)
11. スタートアップ戦術 (Startup Tactics)
12. 成長戦略 (Growth Strategy)
13. 出口戦略 (Exit Strategy)
14. 財務計画・資本政策 (Financials)
15. 事業リスク管理 (Risk Management)
16. プロジェクト管理(Project Management)
初級者によくある間違い
■■■ PESTだけしか書いてない
PESTとは外部環境を分析するときによく使うフレームワークです。
Politics: 政権交代、法律、規制、許認可
Economics: 景気動向、金利動向、為替レート、雇用動向
Society: 文化、人口動態、ブーム、世論
Technology: 新技術、発明、インフラ
リスク管理のセクションをこのPESTフレームワークで記述している事業計画書をよく見ます。
しかし、問題があります。
・ ベンチャー・中小企業にとっては外部環境としてマクロ的すぎるので、リスクとして認識しても具体的な対策を立てることができない
・ 「事業が失敗するのは外部環境のせいです。私のせいではありません。」と経営者が言い訳しているようなもの。
PESTを書いてはダメということではありません。
業界の概要を投資家にレクチャーしておくという目的や、
経営者としての大局感を示すという目的のためには
PESTを書くのは構いません。
しかし、ベンチャー企業のリスク管理としてはPESTだけでは全く不十分です。
「お飾りでリスク管理のセクションを書いてるなあ~」というのがバレます。
マクロ的なリスクだけでなくミクロ的なリスク
外部環境リスクだけでなく内部環境リスク
ベンチャー企業でも対策をとることができる規模のリスク
を具体的に記述しましょう。
次のページ■■■ 「販売不振」がリスクとして語られていない
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事業計画
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2008.10.22
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