経営戦略構文100選(仮)/構文24:プラットフォーム

画像: ぱくたそ

2019.08.26

経営・マネジメント

経営戦略構文100選(仮)/構文24:プラットフォーム

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

経営戦略の基本的な内容を解説していく内容です。構文という意味はバラバラに読んでもそれなりに意味がわかって読める、定型化されているということですが、読み物としてもそれなりに読めることを目指します。

え?アマゾンもサプライヤに厳しい?まあ、ブランドサイドとの比較問題です・・・。

アリババの大株主がソフトバンクであることは有名ですが、アリババはアマゾンをベンチマークしているようで、アマゾンを真似たサービスばかりやっているので、インキュベートも激しく行っています。中国ではアリババ発のベンチャーがだいぶ出てきたようです。

え?楽天から「ライザップ」が出てきた?健康食品で出てきた?ライザップが上場できたのは楽天のおかげ?

まあ、そういう面もありますが、アリババのベンチマークはあくまでアマゾンですよ。楽天なんて眼中にないですよ。いわゆるアウトオブ眼中というやつです(爆)。楽天はサプライサイドにソリューション提供するようなプロセスのナレッジ持ってないですからね・・・。

それでね、1つのマーケットで需給両サイドのアグリゲーションに成功すると、マルチサイド化ができます。マルチサイド化というのは、次々と領域を広げていくことです。需要サイドのアカウントさえ押さえてしまえば、いろいろなビジネスが展開できますからね。

いわゆる旅行代理のポータルであったり、ホテルであったり。

え?楽天もマルチサイド化している?

まあ、そうなんですが、インターネットの成長期初期に事業やっててこれしか大きくならないの?というのが正直な感想でしょうか。ネットワーク効果のかかり方を無視した拡大をしているからそうなるんじゃないかな、と私は思います。

要はですね。ECモールとしてアカウントをアグリゲートした場合に、商材を広げていける。その正しい順序はネットワーク効果がかかる順序です。それを考えて拡大するのとそうでないのと、違いますよね。

本当にネットワーク効果考えてる?と聞きたくなってきます。そのネットワーク効果を原資として、関係者が補完的でありえるわけですよ。

ポーターは補完性を想定していますが、ネットワーク効果を想定した戦略論を構築していないですよね。しかし、現在ではネットワーク効果を無視してしまっては拡大効率が悪くなる。

そういったことにもっとセンシティブになれば日本の企業ももっと大きくなれたのにね、と私は思ったりします。

というような感じで今日は終わりにしましょう。ちょっと長く書きすぎましたね。

それでは今日はこのあたりで、次回をお楽しみに。


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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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