経営戦略の基本的な内容を解説していく内容です。構文という意味はバラバラに読んでもそれなりに意味がわかって読める、定型化されているということですが、読み物としてもそれなりに読めることを目指します。
これだと意味が分からないと思うので、もう少し分かるように書いていきます。
プラットフォーマーで有名なのはAmazonやアリババです。楽天ではありませんね。残念ながら、楽天はプラットフォーマーとしては厳しいでしょう。供給サイドへの補完性に対して全くセンシティブではないからですね。
Amazonやアリババはまさにプラットフォーマーです。まず、ブランドサイドについて考えてみて、プラットフォーマーと何が違うかを見て行きましょう。
ブランドのメーカーがあったとして、仕入れはしますし、加工しないといけませんよね。そして、最終的な形にアセンブルして市場に出す。たいてい、ブランドと言われるメーカーはアセンブルの工程とクリティカルな工程しかやってません。
そして、下請けさんたちは、別にそれぞれのお仕事をしていますが、極論を言えば似たようなことをやろうと思えばできなくはない。しかし、やったらブランドに脅されるでしょうし、知られていないものは売れない。どこの馬の骨とも分からない人たちが作った商品は売れません。
でもね、よくよく考えてみてください。アマゾンが普及してから、どこの馬の骨とも分からないメーカーが作った怪しい商品を買うようになっていませんか?アマゾンで本当に正規品を買ってます?
私ならこう言います。「アマゾンで正規品しか買ったことがない人だけがこのアーティクルに文句を言いなさい」と。
何が言いたいかと言えばね、プラットフォーマーもブランドサイドも、売っているプロダクトの工程の一部しかやっていませんよ、ということです。まあ、全工程自社でやっている根性のあるメーカーさんもいるでしょうが、レアでしょう。
違いとしては、ブランドサイドは下請け業者を宣伝するインセンティブは全くありませんが、プラットフォーマーは育ててインキュベートするインセンティブがあるということです。
インキュベートという視点で言えば、サプライサイドがバリューチェーンを自社でコントロールするお手伝いまでアマゾンはやり始めています。
倉庫の貸し出しとか。サプライサイドのバリューチェーンを分析して、プロセスに対するソリューションを次々に生み出して、インキュベートしつつ、実質的なバリューチェーンを広げていっています。
アマゾンがその気になれば、ブランドサイドと同じことができるでしょう。しかし、サプライヤーをいじめる意味もありません。アマゾンはサプライヤが伸びれば伸びるほど、自社も伸びるモデルですからね。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
経営戦略構文100選(仮)
2017.08.30
2017.12.14
2018.01.22
2018.01.29
2018.02.14
2018.03.08
2018.12.14
2019.08.26
2020.06.29
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。