絶景と野趣を楽しめる山頂のホテルは旧公共の宿。絶好の環境と露天風呂を台無しにする手抜きの数々が気になった。
しかし風呂の後の食事からがいけない。
レストランではいかにもバイトのお兄ちゃんが暗記丸出しの説明をしてくれたのだが、品書きの順とは違い、鍋物より先に天ぷらを出すことを薦める。多分、早く片づけたいのだろう。既に火にかけ始めた鍋物が天ぷらと「同時上映」にならないか心配した小生が確かめると、大丈夫という。じゃあということでお薦め通りをお願いしたのだが、結局見事にバッテイングした。冷めないよう天ぷら4種を焦って食べ、火が消えた鍋物を一挙に口にした後にお造りが出てくるという、いかにもちぐはぐな食事順となってしまった。
しかもご飯とお味噌汁(つまり「締め」)をいただいた後に、しばらくしてからやや濃い味付けの煮物が登場した。お兄ちゃんには「ご飯とお味噌汁の前に出して欲しかったね」とだけ言って、一口かじって終わりにした。これは品書きの通りの順だったので料理長の判断によるのだろうが、締めのご飯とお味噌汁の後に間を空けて煮物を出す感覚がよく分からない。
食事の後に残っている仕事を仕上げていると、ビールを飲みたくなった。入館時に渡された施設説明を見ると、別フロアに自販機コーナーがある。しかし行ってみると、そのフロアは薄暗い。自販機コーナーまでようやく辿り着いたが、電源が入っている様子はなく、辺りはほぼ真っ暗だ。びっくりしてフロントの若い衆に尋ねると、「本日はそのフロアは閉鎖でして、自販機は地下1階にございます」と涼しい顔で言われた。ホテル到着時にそうした説明はしてくれよと呆れてしまったが、せっかくの温泉旅行なのでこちらもなるべく気にしないようにした。
さすがに山の中、夜が更けると寒く感じたので、部屋のエアコンの温度設定を少し上げ、風量も中から強にした。食事から戻った時にオンにしたのだが、あまり効いていなかったためだ。それから1時間半ほどで仕事を片付け、寝床についた。
夜半になって喉の渇きに目が覚め、気づくとセントラルヒーティング方式?のエアコンが猛烈な音を立てており、寝苦しい暑さだ。どうやら寝入ってからエアコンが本格的に作動したようだ。慌てて温度と風量を下げたが、しばらく待っても大した違いは感じられない。1時間半以上も作動しないスイッチとは困ったものだ。
翌早朝、クリアな風景を楽しみたくて再度露天風呂をいただいた。今度は女湯と場所が入れ替わっていた。他に誰もおらず、やはり素晴らしい眺望とお湯だ。小生が風呂から上がると入れ替わりに中国人か台湾人の男性3人が入ってきて、浴場はほぼ満員になった。しかし帰り際にエレベータ横に設置された繁閑状況を示すディスプレイを見ると、男性露天風呂は「空き」のままだった。この表示は全く当てにならない。
目立つところにはそれなりのコストを掛けているのだろうが、基本的な部分で手を抜き過ぎていると小生には思えるので、リピートする気にはならない。宿泊客は表面的なことしか気にしないと軽んじているホテルはいつか客離れに泣くことになろう。
(営業妨害はしたくないので個別名称は避けていますが、そのホテルの当事者ならピンとくるでしょう)経営・事業戦略
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。https://www.facebook.com/rashimbanclub/
