創業100年企業が26,000社、200年企業が1,200社、300年企業が600社、400年企業が190社、500年企業が40社もあるという「長寿企業大国」、日本。現在、日本の中小企業の社長の平均年齢は61.2歳、2025年には全社長の64%が70歳以上、うち3分の2が後継者不在を迎えるという状況の中で、事業承継が大きな課題になっている。事業承継をスムーズに進めるうえで有力なツールとなる「コア・バリュー経営」、その事例を挙げる。
3) コア・バリュー経営導入自体が、新しい組織をつくり、従業員のコミットメントを得るうえでのプロセスとして活用できる
先にも触れましたが、コア・バリュー経営導入のプロセスは、「コア・パーパス(企業の社会的存在意義)」と「コア・バリュー(会社全体で共有したい価値観)」の定義から始まります。コア・バリュー経営では、それを「現場の声」も巻き込んで決定していくのですが、そのプロセス自体が、従来型の「会社」にありがちな「ワンマン経営」から「全員参加型の経営」へと組織の形や精神を変えていくきっかけになります。コア・バリュー経営では、「どんな会社をつくりたいのか」を、社内のあらゆる部署や職種の人たちを、役職のあるなしに関わらず巻き込んで考えていきます。そうしていく過程の中で、働く人各々の中に「私の会社だ」というオーナー意識が芽生えるとともに、また反対に、「理想の会社を自分たちの手でつくっていく」という責任を負いたくない人たちを選り分けていくことができるのです。
これらの理由から、コア・バリュー経営は事業承継を成功に導くための有用なツールであり、今日では、日本における数々の事例が生まれています。これは、「長寿企業大国」である日本が、世界の「スモール・ジャイアンツ・コミュニティ」に向けて発信できるお手本であるといえます。
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ダイナ・サーチ、インク 代表
ダイナ・サーチ、インク代表 https://www.dyna-search.com/jp/ 一般社団法人コア・バリュー経営協会理事 https://www.corevalue.or.jp/ 南カリフォルニア大学オペレーション・リサーチ学科修士課程修了。米国企業で経験を積んだのち、1982年に日米間のビジネス・コンサルティング会社、ダイナ・サーチ(Dyna-Search, Inc.)をカリフォルニア州ロサンゼルスに設立。米優良企業の研究を通し、日本企業の革新を支援してきた。アメリカのネット通販会社ザッポスや、規模ではなく偉大さを追求する中小企業群スモール・ジャイアンツなどの研究を踏まえ、生活者主体の時代に対応する経営革新手法として「コア・バリュー経営」を提唱。2009年以来、社員も顧客もハッピーで、生産性の高い会社を目指す志の高い経営者を対象に、コンサルティング・執筆・講演・リーダーシップ教育活動を精力的に行っている。主な著書に、『コア・バリュー・リーダーシップ』(PHPエディターズ・グループ)、『アメリカで「小さいのに偉大だ!」といわれる企業のシンプルで強い戦略』(PHP研究所)、『ザッポスの奇跡 改訂版 ~アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略~』(廣済堂出版)、『未来企業は共に夢を見る ―コア・バリュー経営―』(東京図書出版)などがある。