若者の酒離れが言われて久しいが、「飲酒・外食」に関するニュースは相変わらずで、食スタイルの変化は続いているが、喫茶、居酒屋などの売上は減少している。いかにお金を遣わず飲むかに進んでいるのか。
若者の酒離れが言われて久しいが、「飲酒・外食」に関するニュースは相変わらずで、食スタイルの変化は続いている。
ただし、同じ「外食」でも明暗を分けている。
「一般社団法人 日本フードサービス協会」の発表した「平成 28 年外食産業市場規模推計」によれば、飲食店、宿泊施設などの市場規模16兆9,622億円で、前年より0.8%増加したものの、喫茶、居酒屋などの「料飲主体部門」は5兆650億円と、前年より2.4%減少している。
どう見ても、「飲み」が減少しているようだ。これは若者の酒離れによるものだろうか。
確かに街を歩いてみても、激安居酒屋の勢力図もすっかり様変わりし、「飲み」のデフレは収まりそうになく、店内には激安メニューが並ぶ。
これは必ずしも若者ではなく、オヤジ世代かもしれないが、牛丼チェーンや激安中華チェーン、ファミレスでの「ちょい飲み」もすっかり定着した。いかにお金を遣わず飲むかに進んでいるのか。
一方、マス媒体では、絶えずビールや酎ハイのコマーシャルが流れ、空前のハイボールブームで、国内モルトウィスキーなどは品薄状態が続いている。
確かに現実の調査内容などを見ると、明らかに20歳代、30歳代の「飲み」は減っている。「東京都生活文化局」が実施した「健康と保健医療に関する世論調査」では、20代男性の「毎日飲む」人は9.5%で、50代の男性の半数近くが「毎日または週5~6日は飲む」としているのと対照的だ。さらに20代女性は、「毎日」「週に5~6日」はともに2.5%に過ぎなかった。
また、「健康」に対する意識の表れだと思えるが、全体でも、「お酒を飲まない」と答えた人は、2014年の調査と比較すると3.3ポイント増の41.6%に増えており、「毎日飲む」と答えた人1.0ポイント減の17.3%となっている。全体的に、飲酒の習慣が少しずつ消滅しているようだ。
酒の種類ごとの推移はどうなっているのだろう?ハイボールブームは明らかで、スーパーでもウィスキーコーナーは充実しているし、炭酸水が山のように積まれている。
国税庁が出している、「種類販売(消費)数量の推移」を見ると、面白いことがわかる。
平成27年と平成17年との比較を見ると、清酒は約77%、焼酎も約86%、ビール・発泡酒、リキュールを合わせると約94%と、確かにじり貧だ。
ところが、ウィスキーに限れば、約163%となっており、朝ドラから続くハイボール提案が見事にはまったのだろう。(ただし分母は少なく、「みりん」と大差ないのだが…)
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