B2Bの分野とはいえ、コンテンツマーケティングを行う場合、ターゲットとなる対象者のペルソナ設定を、行うことになるのだが、C顧客とはどのような違いがあり、どこに気をつければいいのだろうか。
遅れる中小企業のWebマーケティング
日本の大半を占める中小企業は、Webマーケティングに関して、大企業に比べても非常に遅れていると言われている。
弊社が前に行った調査でも、半数以上の中小企業が、Webマーケティングに興味もないし、取り組む予定にもないと答えており、大企業との差はかなり開いている。
これは基本的には中小企業のビジネスそのものが、大企業を中心とした枠組みの中に組み込まれていることが大きな要因の一つであり、逆に言えば、現状に満足で、新規顧客開拓の必要性も少ないということであり、それはそれで問題ないとも言える。
しかし、実態を見れば、取り組みたいにもかかわらず、人材不足、時間不足、予算不足、ノウハウ不足の「ないないずくし」となっている中小企業も多く、中小企業といえども、新規開拓につながるマーケティング活動は必要だという認識は根底には必ずあり、営業先が無くなる恐怖は、どんな経営者でも持っている。
そういう観点でいけば、ローコスト運用も可能なコンテンツマーケティングへの取り組みが効果的であり、費用対効果を判断しながらも、スモールスタートを切る必要のある企業は多い。
B2Bコンテンツマーケティングでのペルソナ設定
そこで、コンテンツマーケティングを行う場合、B2Bとはいえ、ターゲットとなる対象者のペルソナ設定を、行うことになるのだが、C顧客とはどのような違いがあり、どこに気をつければいいのだろうか。
ありがちなのは、無理やり自社製品のソリューションに結びつけ、「業務システムの入替を検討していて、大手ではなく中堅企業のエンジニアと仕事をしてみたいと考えている」などという、都合のいいペルソナを設定してしまうことだ。
本来コンテンツマーケティングは、ユーザー側からの視点で語る必要があるのだが、企業に商品があるかぎり、プロダクトアウト型のコンテンツにならざるを得ないのは仕方のないことだが、ターゲットを絞るということは、ターゲットが何を課題としているかを顧客視点で探る必要がある。
B2Bのペルソナ設定は、企業としての課題をどう設定するかだ。業界としての全体的な課題もあれば、その企業固有のもの、さらに時間軸で分かれる場合もあるだろう。
また、企業としての課題に加えて、個人の課題意識に対してコンテンツを伝える必要がある。最終的なターゲットは個人であり、意思決定者も個人である。
つまり、B2Bのペルソナ設定で考えられることは、組織として、部門としての側面と個人としての側面がある。
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