せっかく、少ない予算でマーケティング施策を打って、そこそこのリーチと集客があった。しかし、その多くは招かざる客だった…。 意外に多いこういう中小企業のマーケティングの結末。どうすればいいのだろうか。
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中小企業のマーケティング予算は少ない。
大きなキャンペーンもできないし、派手な露出もかなわない。だから、いわゆる広告ではない、Webサイト(オウンドメディア)によるコンテンツ訴求やセミナーなどの小規模のイベントが中心となる。
もちろん、無駄な費用は1円でも使いたくないのだが、そうはいっても当たる企画もあれば当たらない企画もある。少ない予算といえども、経費が無駄になり悔しい思いをすることもままあるだろう。
周辺の中小企業のマーケティング担当者に「どのような結果になったとき、予算が無駄だったと感じるか?」と聞くと、当然もっとも多いのは、思ったほどのリーチ、集客ができなかったこと、つまり、費用対効果が悪かったということだ。
そして次に多いのが、「集客やリーチはできたものの、こちらが来てほしいと思った客ではなかった」という結果だ。
来てほしくない人が来てしまったということなのだが、どういう人かというと、
(1)購入したい気持ちはあるが、予算や規模などこちらの条件に合わない
(2)購入したい気持ちはあるが、本人に意思決定の権限がまったくない
(3)購入に関係のない、単なる勉強
(4)競合
などが一般的だろう。
(1)と(2)は、営業活動しているとどうしてもぶち当たってしまう壁のようなものだが、これらに関しては、最初はわからないため、徐々に情報を増やしていく以外にない。
営業としてアプローチをする際に気を付けなければならないのは、「課題を持つ」「意思決定権を持つ」「予算を持つ」この3つをすべて持つ人以外には、本当の意味での顧客にはなりえないということだ。
ただし、販促活動において接する場合には、これらの人たちを除外するものでもないし、まずできない。そういう意味では、「招かざる客」というわけでもない。
問題は(3)と(4)の場合だ。(4)の競合は、社名を見ればわかることなので、水際ではじくことは可能だ。多くの企業では、当初からそれを見込み、「抽選で100名様」などと書き、申し込み名簿を見て、結果「抽選に外れてしまいましたので、またの機会をご利用ください」などということをしれっとやる。受講票は郵送にすれば、本当のことを書かざるを得ないし、(3)もある程度見極めることもできる、かなり有効な方法だ。
しかし、この方法は、募集定員の倍以上の申し込みが見込まれる場合に限られる。つまり集客段階でかなりの予算が必要となる。中小企業にはほぼ取れない方法だ。
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