経営戦略の基本的な内容を解説していく内容です。構文という意味はバラバラに読んでもそれなりに意味がわかって読める、定型化されているということですが、読み物としてもそれなりに読めることを目指します。
⑦各シナリオについて競争業者の行動を予測する
の7つです。そろそろ疲れてきましたが、ここで書くのをやめると怒られそうですね。頑張ってもう少しだけ見ていきましょう。
①業界構造に影響を与える不確実性を識別する、からちょっとだけ見ていきます。
不確実性に対処するのがシナリオプランニングですから、確実な未来について何かを言ってもあんまり意味がないんですよね。こうなるだろうなあ、という話は当たり前の話として、それが自社に意味することは考えてある前提です。
その上で、どうなるか分からない要素で業界構造に影響を与える要素について、まずは特定します。
この記事を書いていて、業界のプロフィット生成メカニズム書いただけで有難がってくれるクライアントが多い中で、ここまで行ける会社ってあんまりないよなあ、と思い始めました・・・。この記事、ハイレベル過ぎて無駄でしょうかね?無駄だと悲しいです・・・。
さて、気を取り直して書きましょう。要素の特定が終わったら、②不確実性の原因因子を確定する、です。その要素の原因となる変数は何だろう?と考えていくわけです。
そうすると、それぞれの変数に対してもれなく原因と結果を書き出すことができます。まあ、できるとしましょうよ。
それなりの数が出てくると大変なので、③重要なシナリオ変数について一定範囲の妥当な仮説を作る、ということになります。この段階で、検討の効率性も踏まえて重要じゃないやつは捨てて仮説を作っていく。それっぽい未来の文章を書いてみましょう。
この時に、それっぽい文章の逆のことをそれぞれについて書いてみるといいですね。「規制緩和によって新興企業の参入が激しくなる」という仮説だったら、「規制緩和が起こらず競合プレーヤーの顔ぶれは変わらない」とかね。
その上で、④個々のシナリオ変数に関する仮説を合併して内部的に整合性のあるいくつかのシナリオを作る、わけです。
作業としてはPPTを使うなら、テキストボックスに仮説を書いて並べてみて、どの文章からどの文章に矢印がひけるか?を考えてみて仮説を合併して、洗練された文章にしていきます。
その上で、⑤各シナリオが描く業界構造を分析する、という作業に入ります。それぞれのシナリオごとに業界構造の変化を見たくてやっているわけですよね。業界構造が変わるということは、企業の競争優位の源泉が変わってしまって、打ち手を変える必要が出てくるわけです。
外部環境が変わると「強み」が変わるといった理解でもいいでしょう。ケイパビリティは変わらないですし、ビジネスプロセスは変わりませんが、どのプロセスが収益に対してクリティカルか?は変わりえますよね。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。