就職情報会社ディスコは8月、2017卒就活(現・学部4年/修士2年)の内定率最新調査で、85.8%という数字を発表しました。この数字から読めるのは、まだ15%の学生は就活継続中だということです。日頃学生本人への講座やアドバイスをしていますが、本人ではなく「親」が今できることは何か、考えてみましょう。
特に今、内定先を得られず焦っている学生は、その志望先選択を誤っている可能性が高いのです。最終製品のテレビCMでバンバン打っている超大手、超有名企業を中心に就活を進めてしまった結果、持ち駒すべてを失ってしまう学生は、高偏差値大学でも少なくありません。逆に中堅以下の大学であっても、身の丈に合う企業を志望し、早々と内定を取っている学生はいくらでもいます。
すべてはマッチングです。自分だけが有名企業を望んでも、相手も有名大学の超優秀学生を望む以上、マッチングは成立しません。互いの希望のバランスが取れる時、これを実社会で苦労された親の皆さんならたくさん持っているのではないでしょうか。またそうしたバランスは初めから取れるものでも用意されたものでもなく、偶然だったり、最初不本意と思っていた職場が気付いたら安住の地だったとか、時間の流れによって変化するものでもあったのではないでしょうか。
就職は単に条件と条件の摺合せではありません。マッチングの意味を矮小化して理解してしまいがちです。そこを補正できる最高のお手本は、人生の先輩である親ではないでしょうか。くれぐれも余計な口出しやアドバイスは不要だということを肝に銘じて下さい。関連記事
2016.09.28
2016.11.22
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。