2016.05.30
動物病院がコワイあなたへ。「獣医師マジック」攻略法 ~愛犬・愛猫が、いつもと様子が違うときに慌てない2つの方法~
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
動物病院に行くと、緊張しませんか?「獣医師の前では緊張をして聞きたいことが聞けない」ことを、「獣医師マジック」と名付けることにします。今回は、「あれ?○○ちゃん、いつもと様子が違う?」とあなたが気づいたとき、慌てない2つの方法をお伝えします。
■ あなたが一緒に暮らしている愛犬・愛猫を、思い浮かべてください
いつもなら、○○ちゃんが起こしに来てくれるのに、今日は来ない。おかしいな。
○○ちゃんを探すと、部屋の隅にいます。名前を呼んだら来ましたが、なんだか歩き方がおかしい。食事も全くとりません。
これは、いつもよ様子が違います。動物病院に行かないと!
(動物病院にて)
「歩き方が変なんです。昨日の夕方からから食べなくて」
こんなとき、動物病院では、以下のようなことを、あなたにお伺いします。
- 歩き方が変なのはいつからですか?
- どの足が変ですか?
- なにか、いつもと変わったことはありましたか?
- それは何時くらいですか?
- そのあとは食べましたか?
- 昨日の朝は食べましたか?水は飲みますか?
- 吐いてはいないですか?
- 元気はありますか?
- 排泄はありましたか?
急にこれだけのことを聞かれたら、驚かれますよね。また、動物病院では、複数のスタッフが同じ内容を言い方を変えてわざと質問することあります。
「もう、なんなの!さっきも答えたのに!!」
と思う方もおられるかもしれませんね。これは、意地悪をしているのではなく、何度も確認することで、曖昧な記憶を確かにしていただいています。しかし、何度もペットの状態を聞かれることで、緊張してしまう方もおられます。
このとき、あなたに
- 「今朝起きたら、変でした。」
- 「そういえば、夕方に○○ちゃんが鳴いてました」
- 「今日は抱き上げるときに鳴くんです」
- 「今日は全く食べなくて。あ、病院に来る前に吐きました。そのあと、水は飲んでいます」
- 「元気は、少しないですが、顔は明るいです」
- 「排泄はあります。いつもと変わりありません」
のように答えていただけると、獣医師もある程度の見当をつけて、検査や診察、診断をすることができます。特に「元気があるかどうか」は、動物病院スタッフではわかりにくいことが多いです。たいていのペットたちは、動物病院では元気に振るまい、足が痛くても隠してしまい、歩き方がいつも通りだったりするものなのです。
別の方は、このように答えました。
- 「歩き方…わからないです。朝気がついたらこうなっていました」
- 「いつも一緒にいないので、よくわかりません」
- 「いつも、食事はなくなったらあげているのでどれだけ食べているかよくわからないです」
- 「いつもおとなしいから、元気がないかわからないです」
これらの答えでは、わからないことが多いため見当もつけにくく、診察時間が長くなったり、検査も増えるかもしれません。残念ながら動物は「ここがおかしい」とは、自分から伝えてはくれないのです。
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動物病院がコワイあなたへ
2016.05.18
武田 真優子
つむぎペットケア 老犬介護スペシャリスト/もふもふ認定動物看護師
ペットホスピスをつくるために地方移住予定/うさぎと暮らすペットヘルパー/認定動物看護師。老齢動物介護/グリーフケア/ペットマッサージ